今回でこのシリーズの最終回とします。前回も書きましたが力作ぞろいのレポートに感謝です。勉強になりました。

ドイツの主要都市、ハンブルクの市の区議会では、一般市民が市議会の議論に参加し議決権も与えられているのをご存知でしょうか。

ハンブルク市は大きな都市で一つの州とみなされていますので市議会は日本で言えば都道府県議会に当たります。

その下に各区があってそれが日本の市町村議会に相当します。区議会と市民の距離が近いのです。

議会開会中でも議会において市民との間で盛んに討論が行われるような制度になっているというのです。

議会が始まる30分前に市民グループと市議会議員の間で議論する時間が設けられています。

本会議においては市民の質問時間が確保されていて議員に対して質問を行うことができます。

市民の代表が「造詣の深い議員」として議決権を有することができるというのです。

このほか委員会の審議が活発でほぼ毎日のように開催されています。それでいて報酬は低いです。

年間280日議会活動に参加し議員報酬は月に30万程度ということです。日本より格段に低いです。

また市民の参加意識も高く傍聴席は常に満席だということです。それどころか時間で交代制だというのです。

この学生は、住民が議会へもっと参加し議論を盛んにすることにより理想の地域を作るべきだという考えでした。

同感です。私たちの地域でも住民との対話の場を持つことはようやく一般的となってきました。

しかし本会議の場で住民が質問できるなんて日本では夢のまた夢です。ハンブルクとの差は歴然としてます。

学生は住民の生活に大きく影響がある問題に関してだけでも住民に質問を与える制度の検討を提唱してました。

私が通っている日本大学三軒茶屋キャンパスのある東京世田谷区の子育て支援制度についてのレポートもありました。

おひざ元の区の優れた福祉制度について無知であったことを恥ずかしく思った次第です。

「世田谷ネウボラ」という制度が展開されてます。ネウボラとはフィンランド語でアドバイスする場という意味です。

世田谷区ではフィンランドの制度を学び女性が妊娠し出産し就学前まできめ細かな子育て支援を一昨年から実施してます。

フィンランドでは専門職がついてワンストップサービスを行い母子とその家族の相談に応じているというのです。

その結果フィンランドでは出生率の向上につなげ、児童虐待の激減も実現したというのです。

常に安心して相談する窓口があることが母子と家族にこれだけの影響を及ぼすとは驚きです。

すぐに学び導入した世田谷区も判断も大したものです。世田谷区では各支所ごとに「ネウボラチーム」を発足させました。

チームは、保健師、看護師、社会福祉士、保育士らの専門家で構成され相談体制が充実しています。

学生は子供の誕生を区全体で勧化するような地域こそが理想のまちづくりだと提唱していました。

繰り返しになりますが勉強になりました。世田谷区の事例は灯台下暗しでした。学生に感謝します。