いち無党派市民から見た自民党総裁選挙。

９月７日告示で２０日投票の自民党総裁選挙。事実上、これから３年間の日本のトップを決める選挙です。

国会議員票で安倍総理支持が圧倒しています。総理官邸もうでが盛んで雪崩を打っているかのような報道もあります。

私は立憲民主党を応援していますが党員ではありません。あくまでも無党派の一市民の立場です。

安倍政権に批判的な無党派市民の視点から見ると今の自民党総裁選挙の様相を見ると暗い気持ちになります。

森友事件や加計学園問題を通じて安倍総理の国会答弁に疑念が生じているはあきらかなのに何事もなかったかのようです。

財務省の公文書の改ざんが明るみになっても麻生副総理は財務大臣のままで安倍総理支持の急先鋒の一翼です。

西日本全体を襲った集中豪雨の直前に国会議員宿舎で安倍総理自ら参加した囲む会があり一献傾けても許されます。

立憲民主党の枝野代表の言葉を借りれば、とてもではありませんがまっとうとは思えません。

国政のトップ達がこうした政治姿勢なのに子供達には道徳を説くなんて悪い冗談です。

安倍総理をはじめ国政に中枢に位置する政治家たちが国民から信頼される姿勢を示すほうがよほど道徳教育です。

暗い気持ちにさせられている中で一服の清涼剤となったのが石破元幹事長の総裁選出馬です。

石破元幹事長の出馬がなければひょっとしたら安倍総理と野田総務大臣の一騎打ちになったかもしれません。

そうなると安倍総理に対し女性の政治参画一本で戦う構図を見せつけられることになりました。

最悪の事態は避けられました。支持基盤の圧倒的な差があるとはいえ石破元幹事長ならば本格的選挙の雰囲気となります。

戦う前から勝負あったみたいな状況をもたらした最大の要因は岸田政務調査会長の不出馬です。

岸田政務調査会長が敢然と主戦論に立ち戦いを挑んでいたら情勢は今よりも緊迫したものとなったでしょう。

安倍総理が１位の得票であっても過半数は獲得できず決選投票となる状況には持ち込めた可能性があります。

結果は一緒であっても少なくとも論戦は活発になります。岸田さんの不出馬には失望しました。

石破元幹事長は、圧倒的に不利とされる状況の中で一対一の戦いに挑むのですから捨て身で臨んで欲しいです。

森友事件、加計問題で政治家にとって責任とは何かを堂々と問うてこそ本格的な論戦になります。

政治家は、「信なくば立たず」という論語の言葉を引用するのが好きです。安倍総理もその一人です。

今年４月、世論調査の支持率が公文書の改ざん問題などで下落した後、安倍総理もこの言葉を口にしました。

石破元幹事長は、安倍総理に国民の信頼を回復するのに十分な対応をとっていると考えているのかと問いただすべきです。

本当に大切な問題を避けていて本当の論戦にはなりません。石破元幹事長がどう出るか…、期待したいです。

政治に信頼がなければ憲法の改正は、論外です。消費税の増税だって容易ではありません。

安倍政治は政治への信頼を崩しました。総裁選が安倍総理の３選が圧勝で終わることは、政治への信頼を更に損ねます。