開成阿波踊りに忍び寄る存続の危機。
阿波踊りの本場、徳島の阿波踊りは徳島市当局と振興協会が総踊りをめぐって対立しぎくしゃくぶりが話題になりました。
対立は人出にも影響を及ぼし来場者が108万で記録を取り出してから最も少ないと報道されてます。
400年を超える歴史を誇る徳島の看板行事だけにこの状況を放置することは輝かしい伝統に傷がつきます。
不協和音が収束されずに推移すると徳島の阿波踊りであっても「衰退」の二文字が点滅しだします。
神奈川県開成町の阿波踊りは徳島とは比較になりません。1988(昭和59)年に始まりました。
昭和が終わる前年のことです。前年に激しい選挙を勝ち上がった山神輝(あきら)町長はふたつのイベントを立ち上げました。
山神町長の何が何でも町を代表する祭りを生み出して見せるとの情熱がひしひしと伝わってきます。
6月のあじさい祭りと9月の阿波踊りです。前者は、開成町を超えて神奈川県を代表する花のイベントに育ちました。
阿波踊りの方はそうはいきません。阿波踊りの伝統が全くない地域で全くの無から有を生む事業であったからです。
東京・高円寺、神奈川県大和市、首都圏の先進地を学び真似しながら育て上げてきました。
最大の特徴は、自治会単位の踊り手の連があることです。地域の連として祭りを盛り上げていることです。
神奈川県で面積が一番小さくて14ある自治会がすべてではないものの大半が連を有するのは特色です。
阿波踊りは本当に自治会を通じ幼時から高齢者までが参加する町おこしそのものなのです。
町外の有名な連のように華麗な踊りはできなくても参加すること自体で盛り上げる大切な要素なのです。
私は牛島という自治会です。4歳の孫と2歳の孫、それに今年はお母さんも踊り手に加わりました。
8月に入ってからの練習ですので腕前はまだまだですが楽しく最後まで踊り切りました。
こうした町内の連の中で参加するだけでなく自治会の同好者を募り技量まで遜色ない連に育ったところがあります。
上島という自治会の紫粋連です。若いリーダーがぐいぐい仲間を引っ張り強力な連に育て上げていきました。
今年、久しぶりに紫粋連の踊りを見て驚きました。男踊り女踊りを問わず、踊り手が激減していたのです。
リーダーに聞いてみました。底を打って少し上昇したということでした。二度驚きました。
紫粋連にしてこのような状況だとすると他の町を代表する連の様子が気になりました。
中家村自治会の連は、幼児から高齢者までが参加し独自のパフォーマンスを披露する連として代表的存在でした。
こちらも人数が少なくなってました。若い人たちの参加が減っているのがとても気になりました。
総じて自治会連の勢いの勢いが衰退していると見てよいと思いました。町としての一大事です。
町長選挙の焦点とまではいきませんが町議会選挙でこうしたテーマを掲げて打って出る候補がいても良いと思います。
阿波踊りを通じ自治会を元気にし町を元気にする。立派な町議選の政策です。打って出る勇者いないでしょうか。