あっぱれ!神奈川県厚木市日中友好協会

2012年9月11日当時の民主党野田政権は、尖閣諸島(中国名釣魚島)を国有化し日中関係は一気に悪化しました。

今年5月安倍総理と李克強首相との日中首脳会談が実現しようやく関係改善の動きが明確になりました。

しかし日本人の中国に対する嫌悪感は高止まりのままです。民間の日中友好の動きを阻害しています。

このような環境の中で厚木市日中友好協会は福田康夫元総理を迎えて設立35周年記念事業を昨日実施しました。

会場のホテルは350席完全に満席で招待された厚木中学校のブラスバンド部の関係者を含めれば400人を超える催しでした。

原動力は、すでにブログでも書きました。一つは女性パワー、もう一つは市議会パワーです。

会長の高橋美沙子さんの情熱というか執念というか35周年を成功させるとの意欲が会員を引っ張りました。

神奈川県日中友好協会に対しても臆することなく協力を強く求めました。7000円の券を完売する大きな力となりました。

厚木市議会の有力メンバーが会員であることも大変力を発揮しました。当日の司会をはじめ仕切り役となってました。

現職議員だけでなく市議会OBの方も、また県議会議員の方も会員として応援していました。

議員の方は若い方も多く日中友好協会の最大の弱点である高齢化に対する防波堤にもなってます。

もちろんこのほかにも行政関係の方や元ジャーナリストや文化人の協力があり、総合力を発揮していました。

福田康夫元総理は講演で日中戦争のときに発生した南京事件について触れました。お祝いの席でしたので意外感がありました。

歴史的な事実をきちんと見つめ日本軍が中国大陸で何をしたかを無視するような態度を戒めてました。

日本と中国が仲良くするための原点は何かを福田元総理は示したのだと受け止めました。

中国一辺倒になるということではありません。いうべきことは言う姿勢をとることも同時に強調してました。

日本と中国は互いに引っ越すことはできません。折り合いの悪い時があっても我慢して仲良くすることの大切さを訴えてました。

昨今のトランプ大統領の外交についてアメリカという国は競争相手がのしてくると叩く傾向があると述べてました。

経済的に躍進する中国が今対象となってます。バブル経済がはじける前の日本もそうでした。

こうしたアメリカ外交の本質を見失ってはならないとの発言に総理体験者としての実感がこもっているように思いました。

続いて行われた王敏法政大学教授とのトークショーでは父親の福田赳夫元総理の話題も織り交ぜながら話が進みました。

子供のころ中国を訪問した思い出を語る厚木市役所の新人職員と中国からの留学生の意見発表もありました。

厚木市日中友好協会35周年の次は40周年です。今から5年後の到達点を見据え行動すべきではないでしょうか。

日本に留学する中国人学生に対するサポートと地域の若者との交流、経済分野の交流強化に挑戦して欲しいです。

こうした活動の積み重ねで5年後再び節目となるイベントを開催すれば厚木市日中友好協会はさらなる進化を遂げることでしょう。