新元号、「開成」を切望します!

新年あけましておめでとうございます。今年も「明確に具体的に前向き」を信条にブログ発信続けてまいります。

今年は、元号が変わります。明治以来の伝統、天皇一代で一つの元号の原則が改められました。

平成天皇は生前に退位されて皇太子が新たな天皇となり新元号が制定されることとなります。

報道によれば4月に248番目の元号が発表される見通しです。どのような意味を含んだ名称となるのか興味津々です。

出典は、漢字の国、中国の古典から引用し元号としてきました。この伝統は維持されるのかまず注目します。

日本発の漢字も最近は増えています。欧米の言葉を使った日本語を中国語に翻訳し普及した例もあります。

法政大学国際日本学研究所の王敏教授によると和製英語のチームワークに当たる言葉が中国語に見当たりません。

「団結精神」と翻訳されたということです。仮にここから元号をとれば、今年は「団結元年」となります。

東京オリンピックを翌年に控えて選手たちを鼓舞するにしても元号にするにはいささか違和感があります。

私は、素直にこれまでの元号の出展の伝統を守り、中国の古典を根拠にして元号を選んでもらいたいと思います。

私の一押しは、「開成」です。私の住む町の名前です。「開成」は、中国の古典『易経』からとりました。

明治時代に創設された小学校の名前となり1955年2月1日ふたつの村が合併した際に町の名前としました。

もともとの言葉は「開物成務(かいぶつせいむ)」で訓読みにすれば「物を開いて務めを為す」です。

「易」すなわち「占い」とは何かを解説した言葉です。「物を開いて務めを為す」のが「易」だというのです。

『易経』は、今から2500年以上前に成立した書物とされています。古代中国にあって「易」は国家の大仕事でした。

あらゆる自然現象を読み解いて天災を防いだり種をまいたりする時期を決定したりする根拠とされました。

船を航海するには船の位置を知らなければなりません。現在は、GPSですがかつては羅針盤です。

国家の経営を船の航海に見立てれば、「易」は、国家を運営するための羅針盤みたいな存在だったのです。

しかも意味が「物を開いて務めを為す」、これからの新時代を切り拓く宣言としてピタリはまります。

また、「物」とは「人の知」とも解釈されています。「人の能力を開発して務めを為す」となります。

いわゆる教育です。人口減少・少子高齢化という超難問に立ち向かう強力な手段は有能な人材を育てるのが一番です。

困難をものともせずに果敢に挑戦する気概のある人材がこの日本からあまた輩出すれば日本の将来は安泰です。

世界の重大問題である貧困、食糧危機、戦争、地球環境保全といった難問に立ち向かう人材の宝庫となることでしょう。

平成の次の時代の元号は、日本の危機を救い世界の困難を救うための人材を輩出する国家を目指す決意を示して欲しいです。

「開成」、これ以上、新元号に相応しい言葉はないです。今年の4月、「開成元年」の発表を期待して待ちます。