首長が率先して地域政治への関心を高めるべき!

立憲民主党の枝野幸男代表が、昨夜、神奈川県小田原市のJR鴨宮駅南口で統一地方選挙前半戦、最後の街頭演説を行いました。

地域政治への関心が薄いことへの危機感を語ってました。その理由としてメディアの取り上げ方の格差を挙げてました。

確かにこれは大きな理由です。報道量が圧倒的に違います。視聴者は、知らず知らずのうちに引き込まれます。

一方、地域政治は、有権者の方が自主的に関心を持ち接点を持っていかないと何が行われているかわかりません。

議会の傍聴に出かけたり、議会だよりを読んだり、首長や議員の発信する情報を追いかけたりです。

新聞やテレビで地域政治が扱われるのはよほど大きな争点があった時に限られてしまってます。

踊る役者も中央政治に比べれば地味です。地域密着の仕事ですので派手にしたくてもできません。

枝野代表は、国会で決めたことを実際に行うのは市役所や県庁であるという事実にもっと目を向けるべきだと訴えました。

ではどうしたら目を向けるようになるかです。私はいの1番の責任は、首長、次いで議員だと思います。

医療や福祉、教育といった身近な課題を担うのが地域の政治です。この分野が危機に瀕しているのに無関心は危険です。

生活にすぐに影響する出来事が知らないうちにどんどん決められて行ってしまっては後の祭りです。

首長は、自らの言葉で地域の政治の現状と課題、解決の道を語り住民の関心を呼び覚ます努力をすべきです。

お役人に書いてもらった原稿を読むなんてことは本来あり得ないのです。自分の言葉で語らなければ伝わりません。

先月24日に行われた神奈川県開成町長選挙の公開政策討論会で現職の府川裕一町長は原稿を読み通しでした。

最後の決意表明まで恐らく役場の職員に書いてもらったとしか思えない原稿を棒読みしていました。

これで地域の政治に関心を持てというのは土台無理な話です。これだけでレッドカードです。

首長がこうした態度ならば議員だって町職員だって地域政治への関心を高める努力をしようとはしません。

首長は、地域政治への関心の薄さに強い危機感を抱き職員に対応策の指示を飛ばし議会の協力も求めるべきです。

開成町の事例ですが、町広報紙や議会だよりは、決まったことのお知らせ的な印象が濃いです。

今直面している重大な課題について様々な方面から解説し、資料を公開し、一緒に考える編集方針を強めるべきです。

首長と様々な世代と交流できる場づくり、各種の審議会への多世代の参加の工夫も必須でしょう。

住民の地域政治への参画を各自治体に合った形でどう盛んにしていけばよいのか知恵を競う必要があります。

教育分野、生涯学習分野の改革が柱のひとつです。地域の高校と連携して地域政治への関心を高める授業があってもよいです。

子育て、教育、福祉、地域の重大課題についてわかりやすく解説する常設の講座を設けるのも一案です。

とにかく、地域政治の大切さを発信していく努力が今ほど求められている時はありません。首長の責任は重大です。