足柄の歴史再発見クラブは、初代会長の大脇良夫さんを創業者とすると2代目の佐久間俊治さんは「守成」の方でした。

創業者の活躍を受け継ぎ、その成果を守り、勢いを減じることなく8年間やり切られました。

大脇さんは、『富士山と酒匂川』の刊行後、顧問に就任し、側面からの活動支援の立場となりました。

大脇さん独自の研究活動も活発となり大脇さんは治水分野の郷土史家として名を馳せました。

一方、佐久間会長は、華々しさこそないものの全体をやんわりとまとめる和のタイプのリーダーでした。

大手生命保険の幹部社員で2代続けて民間企業の出身です。横浜国立大学のグリークラブの出身で歌が上手いです。

カラオケでは、次々と歌が出てきます。それと絵画の名手です。こちらの特技が役立ってます。

『富士山と酒匂川』の酒匂川流域の鳥観図は、佐久間さんの絵画の腕がなければできませんでした。

間もなくゲラが上がる『新編富士山と酒匂川』でもその腕前は、旧刊以上に存分に発揮されています。

佐久間会長時代の活動は多岐にわたりました。中でも特筆するのは、小学校での出前授業を定着化させたことです。

大きな要因がありました。元小学校教員の大井みちさんがクラブに参加したことで弾みがつきました。

佐久間―大井コンビで事務運営も担いましたので2人がクラブの大黒柱的存在となりました。

佐久間さんの和の指導力は、事務局機能がしっかりしたこともあり、更に会員全体に行き渡りました。

出前授業は、毎年、11月から12月にかけて開成小学校と新たにできた開成南小学校で実施しています。

昨年の開成南小学校の出前授業は、小学4年生の児童が自分たちで調査し発表する形式でした。

一大ブームとなっている、能動的学習法、英語で言えばアクティブラーニングです。

『新編富士山と酒匂川』の刊行はこの学習方法の強力な助っ人になることでしょう。最近の治水に関する話題が満載だからです。

地域の有志が積極的に子供たちの学びに関わることで地域と学校が一体感を増します。

学校の先生だけの知識では不足しがちな分野を地域の方々が補うことができれば学習の質も上がります。

足柄の歴史再発見クラブは、その一翼を担ってきました。佐久間会長時代の最大の成果です。

日本全国各地にある治水神・禹王に関する遺跡の所在地の郷土史研究者が一堂に会するサミットは今年で7回目です。

佐久間会長時代に1回目から5回目までが開かれました。治水史の郷土史研究者との交流の輪が広がりました。

昨日のブログでも紹介した2015年5月の治水神禹王をひとつのテーマとする国際学術会議も実行委員長は佐久間会長でした。

佐久間会長は、高齢をものともせずに頑張り過ぎてダウン寸前でハラハラするほどでした。

2016年2月で足柄の歴史再発見クラブは10周年となりました。その年会長が交代となりました。

佐久間さんは、80歳を過ぎてもかくしゃくとしています。生涯現役を地で行っている方です。