橋下徹さんの大阪都構想というまちづくりビジョンは日本のまちづくりに大きな衝撃を与え現在も続いています。

この根底には、大阪の長期低落をこのままにしておいてはいけないという強い思いがあったことな既に述べました。

大阪をはるかに超えるレベルで現状に不満を持っている地域が日本にはあります。その筆頭は、沖縄です。

1972年5月15日の本土復帰から47年となった沖縄は、「本土並み」を目指すという夢は、ほど遠いです。

在日アメリカ軍専用基地問題です。依然として日本全体の70パーセントを占めています。

普天間基地を移設するといっても同じ沖縄県の名護市辺野古への移設ですので負担は同じです。

昨年8月急死した前沖縄県知事の翁長雄志さんは、基地問題について翁はそのものが問われていると言いました。

一体なんで沖縄ばかりに負担を強いて本土の人たちは平然としているのであろうかという怒りです。

県知事選挙や国政選挙で度重なる基地に対する抗議の意思を示しても県民投票で示しても事態は微動だにしません。

沖縄県民は、じわじわと本当に日本に復帰したことが正しかったのかという疑念が高まっても不思議ではありません。

沖縄独立論を唱える学者も既に現れています。江戸時代初めに薩摩藩に侵攻される以前は沖縄は独立王国でした。

完全に日本の支配下にはいったのは明治維新後の1872年の琉球処分によってです。

本土の廃藩置県の大改革と同様に沖縄県が設置されました。琉球王国という国は、消えました。

こうした歴史を踏まえれば本土があまりに沖縄をいたぶり続けるのならば独立を目指す動きが出ても不思議ではありません。

阻むのは政治的・経済的に独立が成り立つのかという現実です。感情と現実とのギャップがあります。

両者の乖離が大きいのでまちづくりビジョンとして沖縄の独立論が成立する可能性は乏しいです。

もう少し難易度を下げて沖縄の自治をより一層強固なものにする方向性を打ち出すことができればビジョンは成立します。

1952年の日本の戦後の独立から外れた沖縄には1972年の本土復帰まで琉球政府という特別な役所がありました。

沖縄にある国の出先機関と現在の沖縄県が合体した統合機関です。ここにヒントがあります。

琉球政府を再び復活させ、大幅な権限を得ることができれば、独立ではありませんが自立度は上がります。

沖縄県民は自分たちのことは自分で決めたいという自治の原則を訴えている訳ですので琉球政府の復活はビジョンになりえます。

中国との間でいさかいの種となっている尖閣諸島も政府ではなく琉球政府が所有することで緊張度は下がります。

名護市辺野古に新基地を建設する必要性を減じることにもなります。大半の沖縄県民にとって望ましいことです。

琉球政府の復活による沖縄県の自治州化、今こそ沖縄のまちづくりビジョンとすべきではないかと思えてなりません。

基地反対を主張するだけでなく沖縄の未来の希望を感じ取れるビジョンが強く求められています。