橋下徹さん再登場近しの予感

大阪都構想をめぐり公明党が白旗を上げました。統一地方選挙での維新の圧勝に怖れをなしたのだと思います。

公明党の念頭には、衆参同日選挙がチラついているのは間違いありません。維新に逆らうのは無理との判断です。

維新代表の松井大阪市長は、これからじっくりと協議を進め、都構想実現に向けて動くとの姿勢でした。

大阪都構想が順調に推移しだしてきますと次なる焦点は、今は陰に隠れている本家本元の再登場です。

橋下徹さんの政界復帰が秒読み段階だと思えてなりません。ここで衆議院選挙があれば出馬するのではないでしょうか。

全国的に見ればかつてほどのカリスマ性は影を潜めています。しかし、大阪は別次元です。

大阪の熱烈支援を背景に国政の場で再び体制維新を訴えてくる可能性は高いと思います。

橋下さん、このところ出版が矢継ぎ早です。『政権奪取論』という国政復帰かと思わせる著書もあります。

『新時代の日本政治』というまるで政権構想のようなタイトルの本の出版が予定されてます。

意欲満々だと見るのが常識です。ネックだった大阪都構想が見えて来たのですから一気に離陸すると思います。

橋下さんは、体制を変革することによって日本の国家のあり方を一新していこうという考え方です。

だから維新という名称を政党の名前にしたのです。明治維新のように無血で革命を果たそうということです。

その突破口が、大阪都構想でした。実現のめどが見えてくれば、日本全国に体制維新を呼び掛けるでしょう。

中身は定かではありません。道州制の実現。憲法改正。このふたつは間違いないでしょう。

脱原発は、当初は華々しく打ち上げていましたが中途で転びましたのでどうするのかわかりません。

消費税の地方税化なんてことも地方重視の立場で打ち出す可能性もあると思います。

公務員系の労組には厳しい姿勢です。外国人移住者や少数者に対し排外的傾向を持つのではないかと思います。

橋下さんが衆院選で政界復帰となれば大阪を中心に台風の目となることは間違いありません。

選挙後は、自民党と連立を組む可能性もあります。橋下さんは条件を付けて自らの政策の実現を迫るでしょう。

かつて小沢一郎さんが少数政党を率いて自民党と連立した際に採用した手法を応用すると思います。

橋本さんの再登場は、日本の政治の本格的な大転換の引き金を引くことにつながる可能性があります。

自民党をはじめ既成政党は対応を迫られることになります。大阪の公明党はいち早く手を結びました。

私は橋下さんの再登場によって引き起こされる混沌状況は、逆にいえばチャンスだと思います。

特に立憲民主党は、リベラル政党として橋下さんが仕掛ける大転換の嵐にどう立ち向かうか存在意義が問われます。

基本政策を盤石のものとして真っ向勝負を挑む姿勢があれば橋下維新への対抗軸となる一番手です。

衆参同日選挙が行われれば、この夏から、なくても次の衆議院選挙から日本の政治は激動すると思います。