人口減少問題、大都市部の政策転換がポイント
厚生労働省が発表した人口動態統計によりますと昨年1年間の人口の自然減は44万4085人です。
神奈川県で人口で4番目の規模の年である藤沢市とほぼ同じです。背筋が寒くなる数字です。
人口の自然増、自然減は生まれる赤ちゃんと亡くなる人の差です。圧倒的に亡くなる人の方が多いということです。
外国から極端に移住者が増えない限り人口減少は、国内で赤ちゃんが増えない限り解消されません。
人口減少の流れは止められないにしても激変を緩和しませんと社会経済にショックを与えます。
対策が追い付きません。地方、とりわけ中山間地の疲弊は、手がつかられなくなる可能性が高いです。
女性が一生に産む赤ちゃんの数を示す合計特殊出生率は、1.42と発表されました。
政府は、1.8にまで高めることを「希望出生率」として掲げていますが遠く及びません。
そもそも子供を産む世代の数が減少しています。要するに分母が小さくなっているのです。
それに加えて合計特殊出生率が上がらないということは赤ちゃんの数が減るのは理の当然です。
統計を取り出してきてから最小の91万8397人と発表されました。戦後のベビーブームの際は270万人でした。
戦後のベビーブームに世代、いわゆる団塊世代が親になって第2次ベビーブームが起きて209万です。
そこからはベビーブームは日本においては起こらず長期低落傾向がずっと継続したままです。
晩婚化とか様々な要因が考えられますが私が注目しているのは大都市への人口集中です。
合計特殊出生率が低い方の順番は、東京都が1.2、北海道が1.27、京都府1.29となってます。
東京は言うまでもなく、その他の北海道、京都も中心都市への集中度が高い地域であるところに注目すべきです。
特に東京都の責任は重大です。若者が東京に吸い寄せられれば吸い寄せられるほど赤ちゃんが生まれなくなります。
逆に東京都の合計特殊出生率が跳ね上がれば、分母が大きいのですから赤ちゃんの数の増加につながります。
札幌市や京都市も同様なことが言えますが大都会にいると人口減少を感じずに過ごしてしまいます。
しかし、実態は、大都市における合計特殊出生率の低迷が赤ちゃんの数を選らしているという大問題が潜んでいます。
神奈川県も1.33と4番目に低いです。こうした中で開成町は2017年のデータですが合計特殊出生率は1.8です。
瞬間風速の可能性もありますが沖縄県並みに高いです。しかしあまりに人口規模が小さいので前他には影響は与えません。
横浜市は、2017年は1.32です。こちらは分母が大きいですので全体に与える影響はけた違いです。
しかし、横浜市の人口は社会増、すなわちよそから移住してくる人たちが多く赤ちゃんの減少を深刻に受け止めにくいです。
しかし横浜市においても既に自然減社会に突入しているのです。1年間に3万人を超えて減ってます。
人口減少問題は、大都市部の政策が一義的にカギを握ってます。本当の本気で立ち向かわないと国家は衰退します。