一日一生

昨日のブログで紹介しました元神奈川県副知事の久保孝雄さんとお孫さんとのやりとりについてコメントがありました。

友人が祖父が孫に大きな影響を与えている物語、今放送中のNHKの朝の連続テレビドラマ小説ですと教えてくれました。

「なつぞら」で草刈正雄さん演じるおじいちゃんの存在が主人公の人生の節目節目の選択に影響を与えています。

確かに90歳の久保孝雄さんと草刈正雄さんの演じるおじいちゃんがダブって見えます。

久保さんは、孫に人生訓を垂れて自分が良かれと思う方向に持っていこうとしたのではありません。

久保さんが一生懸命、社会のために働いている後姿が孫の職業選択に大きな影響を与えたのです。

ここは大切なところです。無理やりではなくあくまでも本人の自主性が大切にされた上での影響力です。

露木さんのお孫さんに期待しますとのコメントもいただきました。思わずそうあればよいねと微笑みました。

しかし、よくよく考えてみますと、これは相当に重い宿題であると気づき、ズシリと責任を感じました。

私の孫は上の子が5歳で下の子が3歳です。この8月にはもうひとり生まれる予定で楽しみにしてます。

孫たちがこれから歩む人生に影響を与えることができるようなおじいちゃんになるのは簡単ではありません。

これから孫が成人するまでとしておよそ20年、おじいちゃんが立派に生きなければ影響力なんてでません。

久保さんのすごさが身にしみて感じられます。老齢に入っても変わらず充実した人生を送ってきたのです。

その姿が孫さんの心に響いたのだと思います。その結果が高校教師の道を選ばせたのです。

私も久保さんを師として社会のために少しでも役立つ取り組みを継続していく決意を新たにしました。

久保さんがしみじみと語っていました。これまで32850日、人生を生きてきましたと。

人生100年時代と言われるのであと10年と考えるとあと3650日、これまでの90年に比べればわずか。

大したことないと思いたいがこれは容易ではないと語っていました。実感だと思います。

久保さんのように90歳まで生涯現役で生き、孫の人生にまで影響を与えた方でも100歳生きるのは大変です。

キャッチフレーズのように安直に人生100歳時代を語るのははばかられると言わざるを得ません。

ひとりひとりの人生と重ね合わせて考えればわかります。老境を立派に生きることはとても難しいです。

生活しなくてはなりません。健康でなければなりません。できればピンピンコロリと逝きたいです。

立派に生きようとして逆に欲が出て生きざまが自己中心の落とし穴にはまってしまいます。

これでは孫から尊敬はされません。どうすれば良いかと思うと結局は1日1日を大切にするしかありません。

1日の過ごし方がおギャーと生まれて夜はその人生を終わるぐらいの決意を持って生きるしかありません。

一日一生です。とりあえず10年の目標を立てて日々を充実させることが孫に誇れる立派な人生へとつながります。