消費税増税、真っ向勝負を期待する
衆参同時選挙の可能性が無くなってから内閣不信任案を提出したところで茶番に見えてしまいます。
26日の国会会期末、今回も迫力不足に巻き切れとなってしまいました。残念でなりません。
野党側、とりわけ野党第1党の立憲民主党の腰の定まらぬ会期末の姿勢がこうした結果を招いたと思います。
立民の枝野代表の方から解散総選挙で民意を問うべきと迫るべきでした。逃げました。
可能性が少しでもある時期ならば真剣勝負と受け止められて本気で対決を迫っていると見ることができました。
今となっては後の祭りです。しかし、取り巻く政治情勢は、真剣勝負を迫るに相応しい状況です。
今年10月に迫った消費税の税率アップです。本当に良いのかどうかです。真っ向勝負を挑んで欲しいです。
軽減税率制度を導入した食料品をめぐって複雑怪奇な制度設計になってます。現場は混乱するでしょう。
宅配の新聞も8パーセントに据え置きになりました。駅売りは10パーセントになります。
新聞は根幹的な情報媒体というのが理由ですが、宅配はそうで駅売りは違うというのはわかりません。
新聞業界の軽減税率適用を求める不可解さについてはジャーナリストの斎藤貴男さんが近刊の著者で鋭く指摘してます。
ちくま文庫版で出版された『消費税のカラクリ』です。読売新聞のドンの渡辺恒雄さんらのうごめきを記してます。
政府権力を追及する役目を担っているはずのジャーナリズムは消費税増税の問題をめぐっては牙を抜かれたとしてます。
23日、神奈川県秦野市で立憲民主党の演説会があり、県連代表の衆議院議員の阿部知子さんが登壇しました。
阿部さんは元社会党であった自らの経歴を紹介しつつ元委員長の浅沼稲次郎さんのことを話しました。
当時の日本は貧しかったです。浅沼さんは、国民が、せめて2等車に乗れる国にしたいというのがスローガンでした。
2等車とは今でいう普通車両です。当時はぎゅうぎゅう詰めの3等車があってそれよりランクが上の車両でした。
1960年10月、東京日比谷公会堂で浅沼委員長は演説中に右翼の青年に壇上で刺され命を落としました。
浅沼委員長は、庶民の生活向上、庶民の暮らしを第1番に考え、戦く政治でした。
今、消費税の増税は、本当に庶民の暮らしを守るためにやむなき選択なのでしょうか。
税率をアップすれば社会保障は充実するのでしょうか。年金は大丈夫なのでしょうか。
年金だけでは足りず2000万不足するので備えるべきだなどとの報告書の存在が明らかになり大騒ぎになったばかりです。
若い世代が求める幼児教育無償化のための税率アップだと言われます。本当にそうでしょうか。
保育士が不足しているのにどうして充実した制度設計になるのか納得ができる説明はありません。
消費税の増税をめぐっては、分厚いベールが被さっており、どんな影響があるのか真相が見えません。
浅沼委員長が生きていたら命を賭けて阻止すると思います。立民をはじめ野党各党は命がけの戦いをして欲しいです。