参議院選挙の本当の論点について

公示された参議院選挙の争点は、年金、消費税の増税、憲法、これらが3大論点だとされてます。

年金は、年金以外に2000万円必要だとの金融庁による報告書問題があったので妥当です。

10月に税率がアップし10パーセントとなる消費税も消費者や零細業者の生活と密接不可分です。

安倍総理が悲願としている憲法改正は、国の基本を定めるルールですので重大課題です。

しかし、私には、本当に重要な論点が抜け落ちてしまっていると思えてなりません。

それは、アメリカとの関係です。戦後72年、日米同盟は一段と深い関係となりました。

集団的自衛権の行使が容認されて自衛隊の存在意義は変わりました。世界中でアメリカとの共同軍事行動があり得ます。

軍事的同盟関係を背景にして日本はアメリカの国際戦略に一段と組み込まれていくことは当然です。

もとよりアメリカに逆らうことはできませんでした。現在は、さらに先を進みお先棒を担ぐかのような事態です。

この有様を見て日本を愛すると称する人たちは嘆かわしいと思わないのでしょうか。私には不思議でなりません。

特に日本国家意識を強調する保守陣営の皆さん方に問いかけたいです。アメリカの属国ではないでしょうかと。

昨日のブログで自民党に脈々と息づく骨太精神について述べました。しかし対米関係となると途端に意気地が無くなります。

アメリカに対し堂々と日本の国益を主張する堅固な構えはありません。いつも腰砕けになります。

一方、中国や北朝鮮に対しては威勢が良いです。あからさまにその独裁性を叩きます。

アメリカに対しては常にしっぽを振り、近隣諸国に対しては優越感を抱いているようで気味悪いです。

強いものに運びを売り、近隣諸国に対しては依然として居丈高という精神構造です。

中国の急激な台頭は、こうした精神構造の人にとっては我慢なりません。バカにできなくなるからです。

反動で余計に強いもの、アメリカにしがみつく構図となってしまいます。ひどく危険に思います。

アメリカがそれほど頼りになるでしょうか。日本の国益を最優先に考えてくれるでしょうか。

トランプ大統領の登場により私が恐れていた事態が誰の目にもさらされるようになりました。

ツイッターで米朝首脳会談を仕掛けたと思えば、中東では緊張激化をいとわない構えです。

その時々の情勢により変幻自在で態度を変え、自らを有利な条件に置こうとします。

取り引きをしているかのようです。取り引きとなると常に最優先されるのは自らの利益です。

アメリカに日本の命運を託してよいでしょうか。議論が湧きおこらないのがどうかしています。

日本人はすっかりアメリカという国に洗脳されてしまっています。アメリカに物申す気概が無くなってます。

これこそ日本の最大の危機です。アメリカに振り回されて日本の経済がズタズタになれば暮らしもなにもありません。

このいのいちばんの課題が参議院選挙の論点にならないのが悲しいです。奴隷のような卑屈な精神です。