NHKに期待する

私は早起きです。2人の孫君のうちお兄ちゃんも負けず劣らず早起きです。5時前に確実に起きてきます。

私を見つけるととってあるビデオを見たいと言ってきます。今週は、毎日NHK番組を見てます。

「ダーウィンが来た」と「NHKスペシャル」です。いずれも恐竜がテーマでした。

「NHKスペシャル」は、50分ものです。”恐竜超世界”と題された番組で太古の恐竜時代に舞い降りたようです。

孫君は、食い入るようにコンピューター・グラフィクスで再現される映像を見つめています。

5歳児をここまで魅了する番組を作った制作者の努力に敬意を表します。恐竜特集は続くとのことでワクワクします。

私は、元NHK記者ですので、今もニュースはNHK派です。習慣になってしまってます。

一番好きなのは夜の8時45分からの手話ニュース845です。端的にまとめられていてわかり易いです。

番組では、のど自慢、チコちゃんに叱られる、鶴瓶の家族に乾杯、ブラタモリ、サラメシ…。NHKばかりです。

日曜美術館、らららクラシックのふたつは大フアンです。お風呂のテレビで見る時間は至福のひと時です。

NHKの番組に優れた番組が多いことをなぜ書き連ねたかというと今度の参議院選挙に訳があります。

比例代表で”NHKをぶっ壊す!”と掲げた政党が登場したからです。選挙公報が目を引きました。

「NHKから国民を守る党」の公約でした。NHK受信料を支払わない人を応援しますとのことです。

視聴していないのに受信料を払わされている人がいる一方で、視聴しているのに払わない人がいて不公平。

観るなら払う、払わないなら観られないスクランブル放送の導入を目標として活動していると紹介されてます。

NHKをぶっ壊す!との主張とスクランブル放送との関係が今ひとつよくわかりません。

国民の自発的な意思で受信料を負担するとの建前の下で受信料制度は成り立ってます。

政党や特定の組織から距離を置き中立的立場から放送を行う基本となる重要ポイントです。

スクランブル放送は払わないならば見せないぞという強制力を持つことは受信料制度の建前を崩します。

よって、国民のためのNHKは解体されて、国営放送か何か別物になるしかないという主張なのでしょうか…。

政党の主張はともかくとしてNHKが国民的関心事であるからこそこうした政党が登場したことは確かです。

NHKは、常に批判の目にさらされていることを意識し受信料によって成り立つ公共放送を堅持すべきだと思います。

優れた番組を提供し続けることは言うまでもありません。現状に甘んじることなく更なる高みを目指して欲しいです。

もうひとつ中立性、不偏不党です。これは多様な見方、考え方を整理して伝達することしかありません。

権力者の方からの視点だけではなく反対の考え方、多様な考え方を常に提示する根本姿勢が重要です。

国民に考えてもらう選択肢を示すことが公共放送の役割だと私は思います。NHKの矜持を期待します。

 

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