地域のまちづくりの2大基盤整備、情報とエネルギー
神奈川県開成町の60年の歩みは、小さな町のまちづくりのお手本として胸を張れると自負してます。
厳格な土地利用計画を堅持しまちを3区分して、水田景観保全地域、住宅地域、開発地域にわけました。
しかし、成功を収めた開成町のまちづくりは、現代のまちづくりの視点から見直すと完全に時代遅れです。
ふたつの重要な視点を置き去りにした開発でした。今同じような開発を進めたら時代錯誤です。
情報の視点が抜け落ちてます。現代の開発において情報基盤の整備抜きに考えられません。
都市部では、Wi-Fiが常識でどこでもインターネットが使える環境が整っているいることを思い起こして下さい。
そして5Gと呼ばれる進化した形のデータ通信の時代がすぐそこにまで来ています。
大量データがサクサクとやり取り出来てパソコン・スマホから自動車の自動運転に至るまで社会に変革をもたらします。
地域においても5Gの情報基盤を整備することが求められます。地域5Gを整備した地域の有利性は明らかです。
それともうひとつ重要な基盤整備があります。電気です。どのようにして電気を確保するのかです。
地域で電力を作りその電力を地域で消費する取り組みがいたるところで開始されて実績を挙げています。
太陽光やバイオマス、風力、小水力などの再生可能エネルギーとの組み合わせで電力を供給してます。
地球温暖化の元となる二酸化炭素の排出を抑制するためには、必然の流れだと思います。
再生可能エネルギーの供給で地域の電力を賄うことができれば電力は自給自足ということになります。
難点があります。再生可能エネルギーは安定しません。雨ならば太陽光は発電できないからです。
しかし、蓄電技術が進化しつつあり再生可能エネルギーの弱点を補うことができるようになってきました。
小水力やバイオマスは水と資源さえあればいつでも電力供給が可能です。様々な組み合わせが考えられます。
地域に適合した電気の供給システムの構築こそ現代におけるまちづくりの最大の課題だと言えます。
蓄電技術が進めば災害時に頼み綱となります。少なくとも72時間は電力が途絶えないとなると大きな安心です。
新時代のまちづくり分野の競争ならば大いに地域間競争を進めてすぐれた開発を展開すべきです。
私は、開成町と南足柄市境の開発予定区域こそこうした新時代の基盤整備によるまちづくりの適地だと確信します。
企業誘致を予定していて遅々として進んでいません。近隣には最先端企業がすでに立地しています。
発想を変えて新たなる基盤整備を先行させれば新時代のまちづくりへと流れを創ることができます。
5G時代を先取りした情報基盤整備と電気の地産地消拠点の設立を念頭に開発計画を刷新させたらどうでしょうか。
先進的な情報基盤があって電気も安定的に供給させるとなるとどのような産業立地が考えられるかに英知を集めます。
かならずあたらしい形のまちづくりが展開できます。行政が動かないのならば民間主導で進めます。