足柄の歴史再発見クラブ、内閣府表敬訪問
足柄の歴史再発見クラブ会長の小林秀樹さん、副会長の関口康弘さん、前会長の佐久間俊治さん。
事務局の小澤均さんと私の5人で内閣府を表敬訪問し、防災担当総括参事官ら4人と1時間ほど懇談しました。
初代会長の大脇良夫さんは都合がつかず歴代会長揃い踏みにはなりませんでしたが幹部揃って訪問したのには、訳があります。
オールジャパンの防災対応は、最終的には内閣府でまとめられます。そのど真ん中に飛び込むタイミングだと思ったからです。
内閣府では富士山の大規模噴火時の降灰対策について検討が進められていると報道されています。
私たち足柄歴史再発見クラブのこれまでの取り組みを伝え検討材料のひとつにしていただけたらとの思いがありました。
担当参事官より広域降灰対策検討ワーキンググループの取り組み状況について説明がありました。
昨年の9月に第1回の会合が開かれて今年度中には報告書が取りまとめられる予定だとのことです。
『新編富士山と酒匂川』刊行記念会で特別講演された神奈川県温泉地学研究所の萬年一剛さんもメンバーでした。
意見交換では、事務局の私の方からクラブの特色を素人が勉強して子供たちにその成果を伝えていると説明しました。
そして防災対策というと行政中心になりがちですが民間の地道な取り組みにも目を向けて欲しいとお願いしました。
小林会長や関口副会長から足柄歴史新聞『富士山と酒匂川』、『新編富士山と酒匂川』に基づいて説明がありました。
『新編富士山と酒匂川』をつい最近刊行した狙いについてはより詳しく説明を行いました。
近年、頻発している記録的集中豪雨を踏まえて、水系は上流から下流までひとつだという視点の大切さを訴えました。
富士山が再び噴火して大量の砂や灰が降り注げば、大洪水の危険性がありますので水系全体で備えることが必要です。
2010年9月8日に発生した酒匂川水系の洪水の際は大量の黒い砂が流れてきたことを話しました。
事務局の小澤さんが酒匂川はアユで有名な河川ですが一時期全く釣れなくなったことなどを説明しました。
内閣府の皆さんは、300年前の噴火の砂が山中に堆積していて集中豪雨で大量に流れ出す実態に驚いてました。
内閣府の担当者のおひとりに「古市」さんというかたがいられました。前会長の佐久間さんより質問がありました。
明治になり日本の近代の治水を切り開いた「古市公威」さんの一族でしょうかとたずねました。
古市公威さんは、治水では知らない人がいないほどの偉人です。担当者の方は「違います。」と笑いながら答えました。
上司の総括参事官より「どこかで関係があります。」と言っておいたほうが良いのではないかと声がかかりました。
私たちは、素人が地域の災害の歴史を学ぶことから始め、その成果を子供たちに伝え、学びを深めています。
同じような取り組みをされているグループもあるはずです。グループ同士をつなぐ役割を期待しますと最後に伝えました。