神奈川大学法学部政策過程論の前期試験の答案から学ぶまちづくりブログシリーズの最終回です。

学生から刺激を受けていることをお分かりいただけたと思います。大学で教えることの妙味です。

取り上げた答案のほかにも初めて知る答案もありました。ディズニーランドのある浦安についてです。

行き当たりばったりで浦安はできていないと断言してました。まずは埋め立てという一大開発事業がありました。

その上で鉄鋼産業の誘致、一大テーマパークの誘致、住宅地の建設という長期のシナリオでやり遂げたということです。

浦安と言えば破格の税収で左うちわというやっかみもあって長期的なまちづくりの成功という視点を見落としがちです。

学生に答案によってはじめて長期展望に立った開発事業により今日があるということを教えてもらいました。

群馬県にはふたつの中心都市があります。県庁所在地の前橋市と新幹線の駅がある高崎市です。

両市は、今でも猛烈なライバル意識があります。江戸時代は、別々の藩だったということですので納得です。

最近は、高崎市の方の開発が盛んで前橋市を押し気味だと答案には書いてありました。前橋の巻き返しなるかです。

現在の神奈川県に当たる地域、江戸時代の中心地は小田原でした。1872年の廃藩置県でふたつの県に分かれました。

小田原県と神奈川県です。神奈川県の県庁所在地は、開港の地横浜です。小田原県は神奈川県に吸収されました。

前橋市と高崎市のように切磋琢磨のライバル関係にはなりませんでした。両市の差が急拡大してしまったからです。

学生の前橋市と高崎市との間の地域間競争の文章を読んでいて群馬県がうらやましくなりました。

小田原市に再び栄光をもたらすには並大抵の努力では足らないと思いました。抜本的に喝を入れないと無理です。

沖縄と横須賀を対比した論考が何点かありました。沖縄における在日米軍基地への反発に対し横須賀の許容度が高いことへの疑問です。

飛行場という日常的に騒音被害を受ける施設を受け入れている沖縄に対しもともと海軍基地だった横須賀の違いと分析してました。

人口減少への危機感を題材にしている答案もありました。長崎市は、転出超過数全国第1位だということです。

働く場所がないため若い世代が移住してしまいます。戻ってくるように多額の補助金を給付しているとのことです。

学生は、長崎の魅力を子供のころから徹底して教える教育面のアプローチを提案してました。新鮮な視点です。

静岡県の人口減少について書いた答案も何人かありました。静岡市は政令指定都市なのに人口減少が始まってます。

他県への大学進学者が多いとのことです。他県への移住を止めるため新幹線定期の補助を実施していることを知りました。

このアイデアは、人口減少に悩む小田原市ですぐに実施しても良いのではないかと思いました。

答案を書いてくれた学生の皆さんに感謝です。若い発想は貴重です。ありがとうございました。