かやぶき屋根の古民家、瀬戸屋敷の管理を考える

またもや地域の情報紙、タウンニュースがスクープです。開成町のかやぶき古民家瀬戸屋敷の管理についてです。

町の商工振興会が2020年度からの指定管理者を目指して応募を申請したという記事が一面に載りました。

地元の商工団体が管理をしてはならないと言っているのではありません。地元でできる能力があれば望ましいです。

しかし、町の商工振興会は、大きな建物の維持運営管理の実績はないはずなのにと首を傾げたのです。

挑戦だと言われればそれまでですが実績なき挑戦はいささか危険性があるのではと率直に思いました。

現在の指定管理者は、東京のコンサルタント会社のオリエンタルコンサルタンツです。

東京の業者が管理運営に携わっているのは明確な理由があります。酒蔵の再生の物語と関わります。

瀬戸屋敷のほど近くにある瀬戸酒造は復活し銘酒の出荷を開始し国際的に高い評価を得ています。

この復活はオリエンタルコンサルタンツが直接投資することによって実現しました。

コンサル会社が口だけではなく実際に事業に手を下して鮮烈な第一歩を踏み出しています。

瀬戸酒造の復活と瀬戸屋敷の運営とを一体のものとして捉えていこうということで東京のコンサル会社が請け負いました。

2017年4月からですからまだ3年たってません。ここで管理業者を変えるとしたら理解に苦しみます。

繰り返しになりますが地元で請け負えるだけの企業や団体があればそれは願ったりかなったりです。

しかし、それだけの実績があるところが見当たらないのが正直な印象です。商工振興会の挑戦には意外感があります。

瀬戸屋敷は、2005年町政施行50周年記念事業の目玉として傷み切っていた建物を修復しました。

位置づけは、広域の多世代の皆さんが集うことができる「みんなの我が家」という考え方でした。

瀬戸屋敷の再生からちょうど12年目の年に民間業者に委託をしました。新たな発想が必要でした。

この転換を仕切った前副町長より酒蔵の復活と合わせて開成町北部地域の振興に役立てようとしたと聞いてます。

単なる観光資源としてだけではなく農業を中心とする地域おこしを展開しようというものです。

酒蔵の復活とともに酒米の生産を盛んにするとか、直販所を強化し農作物の販売を強化するとかです。

私は東京のコンサルタント会社が持つノウハウを今こそ活かすべきであって断ち切るのは良い流れを止めます。

民間のコンサルタント会社のこれまでの事業実績を評価し継続するのが一般的だと思います。

町の商工振興会とは十二分に協力し合える余地があります。特産品の共同開発などが挙げられます。

年内に指定管理業者は決まるということですが町当局は総合調整を進め無用な対立が生じないようまとめて欲しいです。

1800坪に及ぶ土地建物を一切合切町にご寄付いただいた瀬戸家の皆さんのまれに見るご厚意を忘れてはなりません。

開成町全体が一致結束して町を象徴する建物を活かし地域活性化に役立てて行くことが瀬戸家のご厚意に報いる道です。

記事

前の記事

禹門(うもん)
記事

次の記事

台風15号と政治のあり様