昨日は、開成町古田島のかすみ堤の草刈りボランティアの日でした。足柄の歴史再発見クラブのメンバー9人で行いました。

私はというと、孫君の風邪がうつり調子が悪く皆さんにあいさつだけして退散させてもらいました。

午前9時にかつて祖師堂という日蓮宗の施設があった場所に集合しました。草ぼうぼうでした。

治水の石碑やお地蔵さんが並んでいる場所なのでこの跡地を何らかの形で利用できないかと思案してます。

作業は、お昼をはさんで午後1時半までかかったとのことです。弦が厄介者で取り除くのに手間がかかったのだと思います。

今月は、開成小学校と開成南小学校で小学4年生の出前授業があります。小学生が転ばないよう作業を行いました。

出前授業は、クラブのメンバーの元開成小学校の先生だった大井みちさんが中心に計画を練り毎年実施しています。

今年は直近で台風19号で大きな洪水が発生したこともあり、出前授業に一段と熱がこもっています。

酒匂川の治水の歴史を伝え、かすみ堤が果たす役割についても小学生に考えてもらいたいと思います。

ところで、かすみ堤という言葉、学んでいる方にとっては耳にタコみたいな言葉ですがご存じない方多いと思います。

堤防が連続しているというのが常識です。わざと切れ目を入れて二重堤防にして洪水の時に遊水地の役割を果たします。

私もブログでも何度も紹介してます。酒匂川の右岸側に開成町に一か所、小田原市に二か所あります。

江戸時代の治水技術です。当時は、洪水の計算に基づいた強固な護岸工事をするだけの技術がありませんでした。

最初に考案したのは有名な甲斐の国、現在の山梨県の戦国武将、武田信玄だと伝えられてます。

500年前の技術といっても土木遺産ではなく現在の活用されている立派な現役の治水技術です。

2010年9月8日の台風9号による大雨では三か所のかすみ堤の遊水地はどれも満水になりました。

山北町の水の木で787ミリ、静岡県小山町須走で686ミリ、気象庁のアメダスでは丹沢湖付近で495.5ミリ。

台風19号による箱根町の1000ミリには及ばないまでも記録的な猛烈な雨が降ったことがわかります。

酒匂川の下流部の小田原市内では、水かさは堤防の高さに接近したものの決壊はありませんでした。

かすみ堤で一時的に蓄えた水が洪水のピーク時に水かさをわずかにせよ下げたことは間違いありません。

しかし盤石とはいえません。今回の洪水で長野県の千曲川ではかすみ堤から水があふれ千曲市役所方面に流れ込みました。

地元では、かすみ堤のあり方をめぐって議論が起きているとメディアは報じていました。

水の流れは上流から下流まで水系としてひとつです。どこか一か所だけで治水を考えることはできません。

上流から下流までひとつの水系として捉え直す総合的な治水を見い出して行かなくてはなりません。

出前授業でもこれまでの治水方法だけでは完ぺきに防ぐことが出来ない時代になっていることは伝えたいです。