本物の政治を求めて

王道政治というと古めかしい感じがするので本物の政治と言い換えます。身を挺して行う魂の政治のことです。

まん延している自分さえ良ければという内向きの政治を打ち破るには、本物の政治が不可欠です。

オリンピックのマラソンと競歩の札幌移転をめぐって札幌市がとばっちりを受けているという報道を目にしました。

東京と比較して開催地としての魅力が劣る云々のいわれなき批判を受けているというのです。

品格も礼儀のかけらのない言葉を投げつける神経がわかりません。全国こぞって応援するのが筋です。

こうした悪い流れをもたらしたのはすでにブログで述べたことですが東京都の小池都知事です。

関係者一同頭に来ているのはわかります。小池知事まで一緒に興奮してしまっては話になりません。

逆上はしませんでしたが、「合意なく決定」とIOCを批判しました。並みの政治家の言い回しでした。

百戦錬磨の小池都知事ならば抵抗すると見せつけて一転日本のためだからとさっと旗を降ろすと期待しました。

晴天のへきれきには青天のへきれきで返すのです。小池都知事ならばこのぐらいの大芝居を打てると思いました。

日本の世論は一気にまとまったと思います。いちばん悔しい思いをしている知事の言葉は重みがあります。

札幌も降って湧いたオリンピック騒動に全力を挙げることができるでしょう。これが本物の政治です。

先月31日、沖縄の首里城が炎上しました。琉球王朝時代の城の姿を復元したもので沖縄の象徴でした。

先の沖縄戦で戦火で焼失し33年かけて今日の姿に戻しただけに県民の落胆はいかほどのものかと思います。

玉城デニー知事は早期再建を訴えて官邸に駆け込みました。菅官房長官は沖縄の意向を尊重する方向だということです。

2022年が沖縄の本土復帰50周年の節目に当たるのでそれまでに再建計画をまとめたいというのです。

私は違和感を持ちました。もっとじっくりと時間をかけて再建しても良いではないでしょうか。

木造にするのが是か非かをも含めてゼロベースで再検討するチャンスを得たと考える訳には行かないのでしょうか。

玉城知事が次のように呼びかけたならば県民や本土の人々は、衝撃を受けたのではないかと思います。

首里城の消失はとてつもない惨禍ではありますが人命が奪われたわけではありません。

今本土では相次ぐ災害によって命を失い家をなくし苦しんでいる方々が大勢いられます。

沖縄県民力を合わせて耐えてこの悲しみを乗り越えましょう。まずは沖縄としてできることを考えましょう。

安倍総理大臣をはじめ本土の人々はこぞって玉城知事の気高い心に圧倒されることでしょう。

しかし、残念ながら玉城知事は政府にすがりつく対応をとりました。本物の政治をする機会を逸しました。

沖縄県は、普天間基地の移設問題をめぐって政府との間で激しい対立のさなかにあります。

沖縄の存在がかかっているとまで主張してきました。それだけの気概があるのならば本物の政治ができると思いました。

 

 

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