ONE TEAM(ワンチーム)と一円融合
2019年の流行語大賞は、ラグビー日本代表チームのスローガン、ONE TEAM(ワンチーム)でした。
日本人だけでなく、肌の色も国籍も異なる屈強の戦士たちがひとつまとまりベスト8の快挙を成し遂げました。
日本中を熱狂させました。人気が低迷していたラグビーへの関心が高まりファンのひとりとしてうれしい限りです。
さて、流行語となったONE TEAM、今は、ワンチームとそのまま表記してます。日本語訳は?
ワンチームは簡単な英語で何となくニュアンスが伝わりますが適当な訳が思いつきません。
二宮尊徳の考え方を象徴している言葉に「一円融合(いちえんゆうごう)」があります。
これだと閃きました。これからは、ワンチーム=一円融合だと広めて行こうと思いました。
様々な個性をひとつにまとめて、みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために。
このラグビーを象徴する言葉の精神は、二宮尊徳の「一円融合」とピタリと重なります。
全国600か所もの農村の再興に努めた二宮尊徳、最初に手掛けたのは、下野の国桜町領(栃木県真岡市)でした。
村人の心をひとつにまとめることは一筋縄ではいきませんでした。成田山にこもり断食修養をしました。
そこで会得した精神が「一円融合」だと言われます。多様な個性を認め合い心をひとつにしようという考え方です。
ラグビー日本代表のONE TEAM(ワンチーム)そのものです。二宮尊徳のまちづくりは軌道に乗り出しました。
昨晩、あしがら平野一円塾の忘年会がありました。仲間たち12人で楽しくフランス料理を味わいながら語らいました。
あしがら平野一円塾は、二宮尊徳の精神を学びながらまちづくりに貢献ということが目的です。
一円と名前を付けたのは、二宮尊徳の精神の象徴が「一円融合」でそこから「一円」をとったからです。
会員20人余りの小さな会です。でも多士済々です。それぞれの個性を活かしたさらに発展させていこうと呼びかけました。
会の未来への希望を灯している中心は、30代半ばの岸圭介さんです。農業をしたくて地元にUターンしてきました。
ネットを駆使して大都市部の農業に関心のある方々に耕作放棄地を借りてもらう農業ビジネスを発案しました。
自ら農作物を作り成長の過程をネット配信、借り手の大都市部の方々は、時には直接農場に来て作業することもできます。
一円塾のメンバーのキウイづくりの名人とタイアップしてキウイのもぎ取り体験イベントも開催しました。
若者がメンバーに入ったことにより会全体の活気が高まりました。若者の加入も続きました。
岸さんは来年からおよそ1ヘクタール地区の水田を借りて耕作することが決まりました。
一円塾のメンバーの方から借りました。そのうちのひとりの方、二宮太郎さんの先祖は二宮尊徳です。
郷土の偉大なる偉人の本家本元の水田をお借りする訳です。一円塾全体で応援することを誓いました。
来年のあしがら平野一円塾は、一円融合の精神でワンチームとなって新たな前進をしていきます。