足柄の歴史再発見クラブの2019年

足柄の歴史再発見クラブの今年最後の定例会が昨日ありました。今年の反省と来年度の取り組みを話しました。

なんといっても今年は『新編 富士山と酒匂川』の刊行です。6月に刊行パーティーを行うことができました。

1000部刷って手元の在庫はほとんどなく350部増刷を決めました。私たちも驚いています。

台風15号、19号と相次いで東日本を襲い各地で甚大な被害をもたらしことが影響していると思います。

上流から下流まで一体に捉えて治水を考える総合治水で想定外の雨量に備えなければならない時代となりました。

私たちの地元ともいえる箱根では台風19号で1000ミリという想像を絶する雨が降りました。

南足柄市の酒匂川の支流に当たる内川で堤防が決壊し整備中の水田に土砂が流れ込みました。

『新編 富士山と酒匂川』を手に取ってこれまでの水害の歴史を調べてみようと思う人が増えたと思います。

私たちの取り組みは、時宜にかなったもので多少なりとも安全なまちづくりに貢献できたと思います。

10月に町福祉大会で特別講演、11月町内の円中自治会での講演と続きました。町の文化祭に初めて参加しました。

11月には例年通り開成小学校と開成南小学校で座学と現地視察、計4回の出前授業を実施することができました。

ささやかではありますが地に足が着いた取り組みだと思います。内容を充実させて継続していきます。

来年の6月、近隣市町の歴史団体の合同の展示発表会が山北町であります。足柄の歴史再発見クラブも参加します。

『新編 富士山と酒匂川』の刊行を踏まえて特色ある展示発表をするため知恵を絞ります。

ポイントとなる項目の頁を選んで執筆者がパネルとして展示したらどうかと提案しています。

できれば特に重要なところを英訳、中国語訳して海外に皆さんにもわかるように展示したいものです。

いずれ外国人向けのガイドブックの刊行を考えていますのでその第一歩となる中身にしたいと思います。

展示の仕方も紙だけでなく時代に合わせてパソコンでクラブの活動の映像を流すデジタル展示にひと工夫したいです。

来年1月25日東京都あきる野市を訪問します。富士山噴火後の酒匂川の治水工事を行った田中丘隅(きゅうぐ)の故郷です。

田中丘隅は、あきる野市で生まれ川崎市に婿養子に入り多摩川の治水などで功績を上げて酒匂川の治水工事を手がけました。

この恩人の歴史を学ぶ取り組みを始めます。足柄地域の方々にその功績を再認識してもらいたいです。

あきる野市や川崎市の歴史団体との交流に拡大できれば素晴らしいと考えて計画を立てて行きたいと思います。

もう一人忘れてはならない故郷の偉人がいます。二宮尊徳です。『大口堤沿革史』という著作があります。

酒匂川の治水についてまとめたものです。二宮尊徳がなぜこのような資料をまとめたか勉強することにしてます。

足柄の歴史再発見クラブは、来年も、楽しく和気あいあいをモットーに”ワンチーム”で様々な取り組みに挑戦します。