私の平成史57~知事選・衆院選・参院選2~
地方行政の用語として都道府県のことを広域自治体と言い、市町村のことを基礎自治体と言います。
都道府県は市町村ではに担えない役割を果たし、都道府県に仕事を超える範囲は国が責任を持つのが原則です。
これを補完性の原理と言います。この趣旨に沿って地方行政は展開されるのが本来の姿です。
しかし実態は、国が一番力を持っていて都道府県に指示し、中2階の都道府県が市町村に命じるという形です。
この流れを逆転したいと思ってました。町長に就任した当初から神奈川県の総合計画を読み込み勉強してました。
2007年4月から3年間は内閣府の地方分権改革推進員会の委員を務めましたので仕組みはつかめました。
基礎自治体ファーストが正しい道だと確信を持ちました。福祉や教育や町の都市計画は市町村が担うべきです。
地域によって実情は大きく異なりますので地域を知っている市町村が行うのがいちばんです。
都道府県知事は、現代の殿様的な位置づけになってしまっていて地方行政の理想の姿とは違ってしまってます。
県知事に当選できればこのイメージを徹底して壊そうと思ってました。市町村に奉仕する県知事です。
就任当初から猛ダッシュで33ある県の市町村を原則まる一日一市町村のペースで徹底してヒアリングしようと妄想してました。
知事は県庁になどいなくてよい、市町村の実態を見ることを第一義に考える姿勢をとるべきだと思ってました。
市町村を知ることで県がなすべき政策も具体的にわかってきます。上から目線での政策は机上の空論です。
一方で国との関係も強化する必要があります。神奈川県は大きな県で国何するものぞの空気があります。
自立する気概は大いに大切ですが国の力を活用しない姿勢になってしまってはもったいないです。
優秀な国の役人とどんどん交流人事を深めることは神奈川県の人財のレベルアップに直結します。
なんだかんだいっても国の役人は、視野が広いです。世界も知ってますので登用しない手はありません。
当選しないことにはこうした願望は淡い夢に過ぎません。実際にそうなってしまいました。
市町村ファースト、国との連携強化の2本柱は、現在でも大いに検討の余地がある基本姿勢だと思います。
市町村の実情を理解できる皮膚感覚を持っていて国ともパイプを作れる若い知事の誕生を期待してます。
若くないとバリバリと飛び回れません。殿様ではないのですから県庁にどんと座っていては仕事になりません。
世界に通用する政策を発信するためには国のレベルの行政も知っていることが必要条件となります。
こうしたタイプの県知事が神奈川県に誕生したら大きな変化が起きると思えてなりません。
日本一の巨大な基礎自治体の横浜市から開成町のような小さな町までを視野に収めるオール神奈川体制ができます。
仮に道州制が実現したとしても神奈川県単独で州となれる実力を蓄えることができると思います。
大東京の尻に敷かれる存在からの脱却が図れるはずです。若いバリバリの政治家の登場を待ちます。