デマ、プライバシー、長期化…

昨日、神奈川大学で打ち合わせがありました。午前10時過ぎ最寄り駅の東横線白楽駅を降りると行列ができてました。

駅前のドラッグストアー前で並んでいるのです。マスクがいよいよ販売できるようになったのかと思いました。

トイレットペーパーの包みを店員が一人一人に渡しているようでした。私は特売日かと思いました。

だいぶたってからトイレットペーパーが品薄になるというデマがネットで拡散してしまった結果の行列だったと知りました。

私が高校生だった1973年に中東戦争の影響で石油の輸入が途絶えるのではないかという不安から騒動が起こりました。

俗にいうトイレットペーパー騒動です。あれから半世紀近く経っても国民は賢くなってません。

我先にと買いだめに走る姿は全く変わっていません。むしろ反応が早くなっているかもしれません。

インターネットの普及の影響です。瞬時にデマが広がり何か変だぞと思わずに真に受けてしまうのです。

トイレットペーパーとマスクの原材料が一緒だから無くなるというのはいくら何でも論理の飛躍でしょう。

徳島県を流れる吉野川の河口近くにある人口35000人ほどの小さな町板野郡藍住町が騒ぎになってます。

私の妻の大学時代の友人がこの町に住んでいて妻が連絡したところ町の行事が次々と中止になっているということです。

横浜港に停泊していたクルーズ船から下船した女性がコロナウィルスに感染していることが判明したからです。

小さな町の町長経験者である私はこういった話を聞くと今でも他人事とは思えません。

町長は晴天のへきれきで対応に追われている姿が目に浮かびます。小さな町はドタバタになりがちです。

お手本がある訳ではないしスタッフが少ないし、結果的に町長の判断に多くが委ねられるからです。

小さな町ならではの悩みがあります。多くの町民が顔見知りであるために患者が特定されやすいです。

プライバシーを守ろうとしても関係者が増えれば増えるほどどこかから漏れてしまいます。大都市とは違います。

誤解に基づくいじめに発展してしまう可能性もあります。コロナウィルスの厄介さのひとつです。

インフルエンザウィルスは季節性です。高温多湿に弱いという性質がありますので気温と湿度が挙がれば消滅します。

コロナウィルスは、シンガポールでも感染者が出ました。南国でも生き延びるウィルスなのかと思ってしまいます。

シンガポールは高度の医療機関を有する豊かな国です。当局の封じ込め策が功を奏していると伝えられています。

しかし感染者が100人近くに達した事実があります。コロナウィルスのしぶとさは脅威です。

気温と湿度が上昇すれば大丈夫という楽観論を吹き飛ばしてしまうからです。長期戦になる可能性が出てきます。

東京オリンピックパラリンピックを直撃してしまいます。国を挙げての一大イベントの開催が危うくなります。

政府はここ1、2週間が極めて重要として学校の臨時休校措置まで取りましたが、収まらず長引く可能性は否定できません