大人しくて、まず質問をしてこない大学生に講義をするのは、思った以上に大変でした。

最初のころはあえてパソコンを使わないで昔風に黒板に要点をどんどんと書き込み講義をしてました。

黒板に文字を書いている時は、学生に背を向けていますので、どんな態度か様子がわかりません。

ほぼ書き終わると何か音が聞こえてきます。黒板に書いた要点をスマホで一斉に撮影していました。

メモをほとんどとらないということに気が付きました。スマホの生活に慣れ切ってますのでスマホがメモ帳です。

だんだんとスマホの性能がアップして音があまりしなくなりました。撮影していることも分からなくなりました。

お喋りをしている学生もまずいません。学生たちと静かな時間をひたすら過ごすことになります。

町長時代に学校に出かけて出前授業をした経験を活かして常に問いかけるようにしてみました。

どう思う、分かったかな、理解できるかななどと学生に聞いてみて表情を見ながら話を進めます。

多少は効果はあります。集中してきます。しかし、質問をしてくるほど講義に引きつけることはできません。

小学生たちが我先にと夢中になって質問してくる様子とのギャップに考えさせられることはしばしばでした。

私の講義はまちづくりの実体験を具体的に話す内容です。熱を込めてわかり易く話しているつもりです。

地方公務員になりたいという学生が多いので関心はあるはずなのですが質問にまで結びつきません。

学生たちは全く受け身で何も考えずにいるのかというとそんなことはありません。考えてます。

試験は、自ら調べてまとめるレポート形式です。独自性を一番の評価の基準としています。

インターネットで情報が簡単に得られますので丸写しがしやすいですのでこれを防ごうとしました。

そんな心配は無用でした。まじめに調査をして自らの見解を述べてくる読ませる答案は相当数ありました。

静かすぎる講義の時には感じることが出来なかった学生たちの熱い思いが伝わってくる答案もたくさんありました。

真面目に調べしっかりとした意見を持っているのにそれをみんなの前で表現するのが苦手ということです。

日本大学と神奈川大学では多少反応が違いました。日本大学の方が活発な学生の割合が多かったです。

学生の気質が違うというより日本大学の方は1、2年生が大半で神奈川大学の方は3、4年生だったのが主な理由だと思います。

日本大学の方が少人数だったこともあります。高校生の延長だという意識があるうちはそれなりに意見を言います。

就職時期が近づいてくるにつれて余計なことは言わないという対応になって来るのかとも思ってしまいます。

私自身どうすれば学生たちをもっと喚起して熱い講義にできるか方法を見い出せずにいます。

2020年度前期の神奈川大学の講義ではテーマをカジノを含む統合型リゾート施設の横浜誘致問題に絞りました。

ゲストの行使も多数招いて現在進行形の重大問題を一緒に考えるスタイルにします。反応が楽しみです。