私の平成史73~二宮尊徳2~

私が二宮尊徳について本気で学んでみようと思い立ったのは町長を辞めて大きな選挙3連敗の後です。

県知事、衆議院、参議院と立て続けに敗戦し、素浪人になり、ふと思い浮かんだのが二宮尊徳でした。

2014年4月に二宮尊徳を学び活動する新たなボランティアグループを立ち上げました。

「あしがら平野一円塾」です。「一円」とは、二宮尊徳の基本思想の「一円融合」から取りました。

人は誰でも特性を持っています。その特性を活かし、ひとつにまとまることで成果が得られるという考え方です。

小池百合子東京都知事の排除の論理と逆の発想です。包み込むという指向性を持っています。

2019年のラグビーワールドカップ日本代表の「ワンチーム」精神をイメージすればわかり易いです。

私は、この理想を更に拡大して、ひとつになることによって社会の循環を取り戻す力になると解釈してます。

大きな理想が名前には込められてます。それと農業にかかわりを持って行こうという方針を立てました。

二宮尊徳は農業を大切にし全国600もの疲弊した農村の復興に生涯を捧げた農村復興請負人だからです。

農業を今も続けている先輩方に声を掛けました。7人の小さなグループでスタートし20人を超える仲間が出来ました。

若いメンバーの参加があり一円塾を元気づけてます。若さは、それだけで素晴らしい力となります。

二宮尊徳の地元の皆さんの参加もありました。二宮尊徳の本家筋の兼業農家の方も仲間入りしました。

開成町のあじさい公園の一角のあじさい農道の管理を続けています。6月の祭りの前後に草刈りや枯れ花摘みをします。

メンバーにキウイづくりの名人がいます。後継者がいないのが悩みのためです。みんなで応援してます。

11月にはキウイのもぎ取りのお手伝いです。ひと汗かいた後の昼食はおいしいことこの上ありません。

ネットを使って大都市部の農業に関心のある方々にバーチャルな農業体験をしてもらうビジネスを興した若者がいます。

自ら休耕田を耕し野菜を作ったり水田を借りて米を作ったりしてその様子をネットで発信します。

大都会の方は年間の管理料を支払い間接的なミニ農家となります。ときおり来て農作業体験もします。

こうした仕掛けで徐々に顧客を増やしています。新たなビジネスとして足場を固めています。

キウイ農家のもぎ取り体験も大都市部の方に発信したところ好評でもぎ取り体験ツアーが組めたということです。

年間を通して毎年実施していけばビジネスになります。その中から後継者が見つかればと期待しています。

二宮尊徳は、お金が循環させることで農村の復興につなげていきました。小さなビジネスはお金の循環の端緒です。

若者の知恵を借りて小さくても良いのでお金が回り持続可能なモデルとなる事業を興すのが当面の目標です。

キウイを「あしがら平野一円塾」のブランドとして確立できればそれなりにお金が回り出します。

その一部を一円塾の活動資金に充てて発信していけば一円塾の輪は更に拡大すると考えています。