新型コロナウィルス対応の政治学2

昨日のブログで新型ウィルスの感染拡大阻止の最高司令官である安倍総理大臣の姿勢について言及しました。

本当の本気さが不足しているのではないか、毎日記者会見してでももっと誠心誠意国民にお願いすべきではないかと述べました。

そうこうしているうちに安倍総理はSNSを通じてネット上に私に言わせれば目をむくような投稿をしました。

大人気のミュージシャンの星野源さんが投降を呼びかけたのに応えた形の投稿で自宅でくつろぐ総理の動画でした。

日本国の命運がかかっている危急存亡の時に最高司令官が自宅でくつろぎコーヒーを飲んでいました。

政府として考えてとった対応でないことは明らかです。星野源さんには何の連絡もないということですから。

安倍総理、もしかしたら昭恵夫人、あるいは別の親しいどなたかが思いついて投稿した可能性が高いと思います。

国民に自宅待機を要請しているので国民へのメッセージの一環であるかのような説明がなされているようです。

私には全く理解不能です。不眠不休で新型コロナウィルスと悪戦苦闘している専門家を思ったら取れる態度ではありません。

安倍総理がこうした行動をとることが国民を励ますことだと考えていたとしたら大いなる思い違いだと私は思います。

背筋が寒くなるのは最高司令官をいさめる人物が見当たらないということです。恐ろしいことです。

総理が独断で走ってしまった時、身を挺して待ったをかける人物がいないと暴走します。

安倍総理は裸の王様状態となり、新型コロナウィルスの感染拡大阻止は、幻想に終わってしまいます。

安倍政権の屋台骨を支えてきたといわれる菅官房長官の存在感がどんどん薄れているように思えてなりません。

安倍総理のネット上への投稿を擁護する発言をしていましたが私にはこの対応は疑問に思います。

真っ向から否定できる立場ではないことは重々承知ですが堂々と苦言を呈すタイミングだったと思います。

菅官房長官は今は亡き梶山静六さんを師と仰いでいると聞きます。梶山さんならばどうしたかに思いを馳せて欲しいです。

梶山さんは橋本龍太郎政権の時の官房長官でした。元陸軍航空士官学校出身で軍人魂が貫かれてました。

危機に際しトップが身を律し国民のために尽くすということが骨の髄まで染み渡っていた方です。

梶山さんならば事前に知っていたらその時点で総理をどやしつけて投稿を止めたことでしょう。

仮に事後に知ったとしても官房長官の記者会見でやり方を誤ったということを認めたうえで釈明したでしょう。

総理と2人きりの場では激怒してこんなことをしていては新型コロナウィルスの感染拡大は止められないと迫ったでしょう。

梶山さんが怒った時のド迫力はその場に居合わせたもの全員を震え上がらせていました。

梶山さんにはいつでもけつをまくってやるという捨て身の姿勢があったればこそできる芸当でした。

梶山さんを師と仰ぐ菅官房長官に求められている態度は身を挺してダメなことはダメという姿勢ではないでしょうか。