新型コロナウィルス対応の政治学22

私は神奈川県日中友好協会の理事を務めてます。来年、任期の区切りが来れば辞めることにしています。

習近平政権が偉大なる中華の復権を政権の旗印に掲げてかつての大中華帝国を夢見ていることに違和感が拭えません。

強大化した経済力を背景に海と陸とのふたつのシルクロードを創り地球全体を覆う一大中華圏を構想してます。

中国らしい稀有壮大なビジョンと見て日本としても上手に活用するのが生きる道かと思ってました。

しかし実際に習近平政権が目論んでいるのは中国色を世界に染み込ませる手段だと見るようになりました。

逆らうものは徹底して排除し締め付ける強圧的態度と裏腹な路線だと疑念を抱いています。

香港に対する対応はやがて台湾を完全に配下に置き東南アジアやアフリカまでも影響下にということです。

こうした中で武漢で新型コロナウィルスの発生が確認されて全世界へと広がりを見せていることはご承知の通りです。

中国政府の初期の対応について情報公開が不十分だったとする指摘が世界中から後を絶ちません。

中国には前科があります。2003年のSARS騒動の時中国・広東省で発生したことを公開しませんでした。

原因が新型のコロナウィルスであることもなかなか認めようとせずウィルスではなく細菌であるとの説にこだわりました。

中国という国はとにかく面子最優先で自らが発信源で対応を誤ったということは許されないのでしょう。

今回の新型コロナウィルスの発生に関しては情報が徹底的に統制される中国国内からも情報公開の不十分さが指摘されました。

中国政府は新型コロナウィルスを制圧したとの自信を強め今月末に日本の国会に当たる全人代を開くとの報道が出ました。

習近平政権としてはいかに的確に対応したか成果を高らかに語り中国の力を誇示するのではないかと思います。

何かおかしいでしょう。ひょっとしたら世界に新型コロナウィルスをばらまく根本原因を作ったかもしれません。

今はまだ現在進行形で世界で感染拡大が続いていますが、いずれ原因の特定と初期対応について検証が不可欠です。

中国に落ち度があれば謝罪すべきです。日本は、国際的連携の中でちゅごくに迫っていくべきです。

面子最優先の国、中国は、自らの責任を認めることに徹底抗戦することでしょう。調査は難航します。

それでも中国に対し今回の新型コロナウィルスに関しては強い立場で臨むべきだと思います。

神奈川県日中友好協会の話しに戻ります。「日中友好の輪」という機関紙があり先日5月1日号が送られてきました。

中国一辺倒の学者の方が新型コロナウィルスは日中友好の契機になるとの立場から執筆されてました。

まるで中国政府の機関誌の日本語版かと見間違ってしまいます。我慢に我慢を重ねて目を通しました。

偉大なる中国の復権を目指す習近平政権の中国との付き合いは、相当に厄介なものとなります。

友好活動も考えて行く必要があります。新型コロナウィルスは、日中友好活動の見直しの契機です。