小田原市長選挙始まる
神奈川県西部地域の中心都市小田原市長選挙が今日から始まります。1週間の選挙戦ですがいつもと違います。
新型コロナウィルスの影響で選挙戦につきものの街頭での演説集会とか立会演説会がありません。
ネットや電話を中心とする静かな選挙戦となります。選挙があることに気付かない有権者も大勢いると思います。
加藤憲一市長には天が加勢していると思えてなりません。加藤市長の弱点は市民派で組織力が弱いところです。
選挙初日に大集会を行うことは選択肢に入りません。動員力が乏しいので危険なかけには出れないはずです。
一方、対抗する元自民党神奈川県議の守屋輝彦さんの強みは強固な支持組織に支えられる動員力です。
選挙戦の最初から加藤市長に動員力で圧倒する戦術は十二分にとれたはずです。しかしできなくなりました。
新型コロナウィルスは加藤市長の弱点と守屋候補の強みを共に消しました。これは加藤市長に幸いします。
絶好の機会を逸した守屋候補は天を恨んでいるかもしれませんがこればかりはどうしようもないです。
守屋候補の出馬は衝撃でした。昨年4月の県議選に出馬せずに退路を断つ形で市長選挙に臨んだからです。
しかし、その後の守屋候補の動き方は私をがっかりさせました。加藤市長を凌駕する鮮烈な政策を打ってきませんでした。
地道に自民党の支持基盤を固めコツコツと集会を実施する伝統的な選挙手法にこだわったように見えます。
父親な有力小田原市議の地方政治家の家に生まれ自ら自民党県議を2期務めていて革新的なやり方は好まないのでしょう。
小田原の最大の課題は交通至便でありながら少子高齢化・人口減少が止まらないというところにあります。
この流れをせき止められない要因として加藤市長の決められない政治姿勢があることは間違いありません。
みんなの意見を聞くというスタイルの加藤市長のスタイルは、最終決定までに時間がかかります。
いわゆる小田原評定に陥りがちだからです。この政治スタイルを一新すると守屋候補は早くから打ち上げるべきでした。
のろしを上げるだけでは説得力がありませんので具体の斬新な政策を掲げて臨む必要がありました。
大風呂敷を広げて挑むのは伝統に固執する守屋候補にとっては苦手な選挙戦術なのだと思います。
そうこうしているうちに新型コロナウィルス騒動となってしまい華々しい政策論議はやりたくてもできなくなりました。
投票率の低下が懸念されます。余りに極端に下がるとイメージで票を獲得する加藤市長にも影響が出ます。
固い支持基盤を持つ守屋候補には有利に作用します。両者の差は、詰まる可能性が出てきました。
守屋候補は、投票率低下という天の加勢を信じて組織戦で加藤市長を越えようとするでしょう。
それでも私は加藤市長の勝利と見ます。守屋候補が劇的なドラマを仕掛けなかったのが最後まで響くと見るからです。
大胆さがない候補に有権者が過度の期待を寄せることはありません。現職の継続を選ぶ有権者の方が多いと思います。