オンライン講義始まる2

オンライン講義に対して学生の方は違和感がないということは大学のこれからの在り方に大きな変化をもたらします。

私に最も身近な事例からいいますとネット音痴の教員は働く場を失うことにつながっていくでしょう。

大学の講義とはこういったものだと頑固に伝統を固守したくても学生から拒否されてしまっては成り立ちません。

オンラインで成立する講義については今後どんどんオンライン講義が取り入れられてくると思われます。

専門的な科目ではなく一般教養科目については導入が加速的に進むのではないでしょうか。

基本的な事項についてはオンラインで学び、より専門的な内容のものは大学でち密な講義を受けるというすみわけです。

私のように町長という実践の場での体験をもとに学生に伝える形の講義もオンラインで増やすことが可能です。

場合によっては現役の首長や行政職員が定期的に登場する形で講義を組むことも十分に可能となるでしょう。

行政にとっては都道府県や市町村の紹介にもつながりますし学生のリクルートの場としても活用できます。

学校に出かけなければならない訳ではないので臨時の教員として参加するハードルは格段に下がります。

地理的な距離感もなくなりますので全国各地はもとより全世界からの参加も視野に入れることができます。

高度な専門的知識を有する特別な教員は別にして非常勤で対応できる分野が増えると思います。

大学に腰かけて権威を振りまいていたタイプの教員は徐々に大学から追われていくのではないでしょうか。

専任の教員として残るには高度な研究実績を残すことが厳しい条件として課されることになると思います。

その他の教員はできる限り非常勤として人件費の削減を狙うのは、はしこい経営者ならば常識です。

オンライン講義の普及は、大学教員にとって働き方改革にだけでなく雇用の在り方そのものが変わる端緒です。

各大学とも新型コロナショックで突如としてオンライン講義へ挑戦となり制つ日が追い付いていません。

一斉に大学のコンピューターシステムにアクセスが集中するとシステムが動きにくくなったり場合によってはパンクです。

オンライン講義時代の大学の設備投資はコンピューター活用が常にサクサクとつながるよう高度化しなければなりません。

大きな箱モノを建てるよりも優先される課題として急浮上することは間違いないところです。

立地場所も再検討が必要です。大都市から離れた地域にっ広大なキャンパスという在り方を時代遅れにしそうです。

大都市におしゃれなビルディングを建てる一方でオンライン講義を充実させるスタジオを設備するかもしれません。

地方にとっては受難です。オンライン講義時代は、大学の大都市回帰を逆に加速させる可能性があるからです。

地方の大学は、よほど特色のある路線を打ち出しませんと学生を集めることが不可能となるように思えてなりません。

広大な施設を必要とするスポーツ系や農業系、あるいは完全寄宿生の大学とか飛び抜けた特色が不可欠となります。

 

 

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