当選した守屋輝彦さんは都市計画のプロを自認しています。最終学歴を東大大学院修了(都市計画専攻)と記しています。

東京電機大学で都市計画を学び神奈川県庁に入庁後東大の大学院で学んだというのですからこだわりがあります。

私はこのキャリアはもろ刃の剣だと思います。良い方にも作用するかもしれませんし逆効果の可能性があります。

小田原市が抱える重大問題に人口減少があります。日本全国大半の地方都市と同じ状況だという見方もあります。

守屋さんに敗れた加藤憲一市長はそうした考え方でした。人口減少は止む得ない現象と捉えていました。

こうした発想に立てば人口の減少を食い止めることは不可能です。後手後手に回るからです。

小田原市のように交通の利便性が飛び抜けている都市で人口減少をもたらしているのはなぜかを直視しなければなりません。

利便性にすっかり甘えて長期展望に立った計画的なまちづくりがおろそかになっていたことは明らかです。

小澤良明元市長時代にメスを入れて流れを刷新しようとしました。しかし、内容が突飛で反発を呼びました。

小澤元市長の焦りにも似た奇抜なアイデアへの執着が反動となって加藤市長の誕生のうねりとなりました。

その加藤市長が手をこまねていいるうちに小田原市の人口減少は徐々に加速度を増し19万人を切りました。

そして都市計画のプロの守屋さんが新市長に就任することになったのですから期待感は高まります。

小田原駅西口周辺の抜本的再開発計画を立案しタワーマンションを建てれば飛ぶように売れるでしょう。

しかしただタワマン建てて人口を増やせばよいというのでは歴史と文化を誇る小田原の名が泣きます。

都市計画の出番です。どの地域を開発しどの地域の景観を保全し整えるかのバランスを見極めなければなりません。

守屋さんのように専門的に都市計画を学んできた方にとっては、お手の物だと思います。

問題はこの後です。美しい画を描いても実現できなければ無意味です。むしろ時間の無駄です。

都市計画の専門家である守屋さんに絶対に間違えて欲しくない最大の重要ポイントです。

やってなんぼの商売が首長です。都市計画の構想を実現するのは専門知識ではなく腕力です。

強引にねじ伏せてでも地権者を説得しなければ実現はおぼつきません。この一点に成否がかかってます。

とかく専門的知識があると腕力を軽視しがちです。ところが実際の現場は腕力の方が圧倒的に重要です。

腕力の中には財源の獲得も含まれます。ただおねだりすればお金が降ってくる訳ではありません。

県や国にとってもお金を出すに足りる画を描き込み強引に奪ってくる気迫がなければお金なんて出ません。

民間企業がよだれを出すようなメリットを盛り込まなければ民間企業は寄ってきません。

泥臭い汚い世界を御して初めて美しい都市計画は実現します。都市計画のプロは清濁併せ呑まなければなりません。

4年間で小田原市の都市計画を塗り替えて次の4年間で成果を出せれば長期政権もありだと思います。