神奈川県の小さな町の町長を13年間務めさせて確信を持ったのは小さいほうが挑戦しやすいということです。

しかし図に乗ると大失敗します。小さな町でまとまりが良いことを活かして新たな小学校のモデルに挑戦しました。

新設小学校の建設に合わせて低学年小学校と高学年小学校に分離して開成町モデルの教育を展開しようとしました。

保護者の猛反発で提案を引っ込めざるを得ませんでした。保護者は教育に関しては保守的です。

文部科学省の後押しがあり推奨されているのであればいざ知らず全くの独自展開でしたので無理がありました。

ところが文部科学省が積極推進を呼びかけているにもかかわらずなかなか腰が上がらない事例もあります。

パソコンやタブレットを活用したオンライン授業です。「GIGAスクール構想」と呼ばれているものです。

学校教育に限らず情報通信の活用による社会システムの構築は日本は極めて遅れています。

中国や韓国に行くと立ち遅れを実感します。教育面での遅れを解消しようというのがGIGAスクール構想です。

4年で4300億円を投じて国公立学校の場合はひとり当たり4万5千円補助しようとしています。

パソコン一人一台を前提にオンライン授業ができるようにして世界の潮流に乗り遅れないようにというものです。

今年の1月に今年度分の補正予算が成立したばかりです。そこに新型コロナウィルスのショックが襲いました。

オンライン授業が待ったなしの状況になったのですがまだ手付かずでしたので対応が間に合いません。

ところが5月17日付の神奈川新聞の一面トップに松田町が小中で全面オンライン授業を始めるという記事が載りました。

準備はできているのだろうかと首を傾げながら記事に目を落としてみると2014年度から準備を進めていたということです。

跳び箱や縄跳びの動画活用など実績もあるとのことでした。もちろんすべての児童生徒にタブレットが貸与されています。

松田町の本山博幸町長は小さな町で小回りが利くことを活かして国に先んじて挑戦を始めていたのでした。

賞賛に値します。素晴らしい挑戦だと感服しました。時代の流れをいち早くつかんでいた感性に拍手を送ります。

オンライン授業は普及します。間違いありません。なぜならば子供たちにとって違和感がないからです。

子供たちは驚くほどスムーズに順応していくと思います。子供たちに抵抗がないのならば普及するに決まっています。

残された課題は何のためにオンライン授業をするのかという目的です。一番大切なポイントです。

私の持論は外部の優秀な人材の活用のためにオンライン授業を取り入れるべきだというものです。

英語やパソコンのプログラミングなど学校の教職員では対応しきれない分野で積極的な活用が期待されます。

農業や福祉の現場の体験などもオンラインを活用することによってより容易に取り組めると思います。

松田町のように挑戦して欲しいです。小さな町の方が即断即決でできるところから実践が可能だと思います。