神奈川県小田原市、守屋新市政スタート1
神奈川県西部地域の中心都市小田原市に守屋輝彦市長が誕生し既に新たなスタートが切られています。
1日付の神奈川新聞に守屋新市政について「バランスとれた政策を」というタイトルの社説が掲載されていました。
違和感を覚えました。守屋市政が今すぐ取らなければならない政治姿勢をぼかしてしまっています。
守屋市政への期待は極論すれば「バランスを壊した政策を」です。加藤憲一市政の創造的破壊が課題です。
私は加藤前市長流の市民のご意見を聞きながらという流儀では小田原市の直面する課題を克服できないと述べてきました。
市長の責任で方向性をいち早く決めて即断即決のスピード感あふれる市政の展開こそが小田原評定を突破できます。
課題山積の小田原市にとってまず流儀の大転換を満天下に示すことが求められていると思います。
そうした花冠の挑戦が積み重なった結果としてバランスの取れた政策へと徐々に変ぼうしていくのです。
最初からバランスを考えて政策展開を目指すことはスピード感を犠牲にすることにほかなりません。
そして内容も議論を尽くした結果が必ずしも市民が求める内容になるとは限りません。あれもこれもと陳腐化しがちです。
スピード感の次に求められているのは政策の選択と集中であって決してバランスではありません。
やらなければならないことをシンプルに抽出し断行することが必要です。全体のバランスではありません。
急がれるのは選挙で公約した財政調整基金をさらにつぎ込んで新型コロナウィルスによる経済的影響を補うことです。
やると言っておいて市長の座についたら財政当局の反対で尻すぼみということになってしまったらお先真っ暗です。
守屋市長の指導力の限界を最初から露呈することになるからです。断じて役人を抑え込まなければなりません。
力関係は最初が肝心要です。ここで怯めば手練手管に長けた役人の皆さんはあの手この手で丸め込もうとします。
選挙の公約の重みを役人全員に知らしめなければなりません。ド迫力で立ち向かう重要課題です。
加藤前市長は。2008年小田原市民会館の現在地での建設の撤回を公約に市長に当選しました。
舌の根も乾かぬうちにこの公約を反故にして既存の計画に沿った形で進めることに転換しました。
長い目で見れば加藤前市長のつまづきの始まりです。公約破りという重大なミスをしでかしたのです。
推測するに市長の座に座ったとたんに役人の皆さんから猛然たる反発があり軌道修正を余儀なくされたのでしょう。
役人の勝ちです。力関係が明らかになりました。こうなると市長が目指そうとしても大きな仕事が出来なくなります。
ちまちまとした政策が散りばめられることに終始します。小さくまとまるという意味ではバランスがとれます。
守屋新市長に一票を投じた有権者は加藤前市長が犯した歴史を繰り返すことを断じて避けて欲しいと願っているはずです。
もし役人の力に今度も負けてしまうならば喜劇です。しかし笑って済むほど市を取り囲む環境は甘くありません。