新型コロナウィルス対応の政治学29

新型コロナウィルス対応で”東京アラート”が出ている中で都知事選挙の告示がまじかです。

15日告示で来月5日投開票ということですので本当にもうすぐ選挙です。

小池都知事は、都議会最終日の10日に出馬表明と報道されています。

ぎりぎりまで新型コロナウィルス対応に専心していることが選挙運動ということでしょう。

上手ですよね。新型コロナ対応という緊急事態を自分を輝かす手段として巧みに活用してます。

私が言うところのキャスター政治です。有権者の目にどう映るかという視点に重く政治です。

また演じ方も半端でありませんので有権者の支持の流れを作って行ってしまいます。

1992年夏、細川護熙さん率いる日本新党ブームの走りの時にデビューして以来姿勢は一貫してます。

細川さんから小沢一郎さん、そして小泉純一郎さんと師匠を渡り歩き芸に磨きをかけました。

4年前に東京都知事選挙に劇的な形で参戦し自民党を敵役にして圧勝しました。

見事な立ち回りです。度胸があります。男性政治家は捨て身の演技を学ぶ必要があります。

その後も、大立ち回りは、続きました。希望の党を結党して国政奪取を狙いました。

これには、お天道様が許しませんでした。上手の手から水がこぼれました。

「排除します」発言です。この一言で2017年10月の総選挙で大惨敗を喫しました。

ここからが小池都知事の面目躍如です。逃げ足の速いこと。目にも止まりません。

いつの間にか希望の党の代表を下りて都知事職オンリーで東京オリ・パラ一辺倒でした。

しかし、またも天は小池都知事に試練を与え始めます。マラソンの札幌への移転です。

続いて新型コロナウィルスのパンデミックにより開催の一年延期です。

ピンチはチャンスとばかり演技の技を上げることで立ち向かいました。

”ステイホーム”、やや甲高い小池都知事の声が響きました。流行の第一波は超えました。

しかしウィルスも生き残りをかけて必死です。少しでもスキが出ると感染者を増やします。

そうこうしているうちに都知事選挙です。有力な対抗馬は元日弁連会長の宇都宮健児さんだけです。

小池都知事の再選は決まりです。選挙中も新型コロナ対応に重点を置きアピールすることでしょう。

何といっても自民党の不戦敗が大きいです。私はなぜ戦わないのか不思議でなりません。

前回の選挙戦では増田寛也元総務大臣を担いで戦いました。実務重視という思想が見えました。

小池都知事の輝きに対し地味な増田さんは日陰者にされてしまい大敗を喫しました。

しかし、全国の地方自治体の代表選手としての都知事イメージには私は賛同します。

オリンピックを前にして有権者は国際性とか派手さを選択したと見ます。

この選択は正しかったのか自民党は正々堂々と有権者に問いかけるべきではないでしょうか。

国際性を持ち合わせた候補者を担ぎ出してキャスター政治の打破を訴えて欲しいものです。

もはや時間切れ状況ですが最後の最後まで自民党が独自路線を歩むことを期待します。