真剣勝負の政局を期待する

大波乱続きの通常国会が閉じました。安倍総理大臣は恒例の記者会見に臨みました。

私がいちばん耳に残ったのは衆議院の解散総選挙についてです。踏み込んでました。

現時点では全く考えていないとしながら信を問う時期が来ればちゅうちょなく断行すると述べました。

もちろん現在は解散できる状況下ではありません。苦し紛れに強がっていると見るべきでしょう。

野党第一党の立憲民主党の枝野代表のインタビューがテレビに流れていました。

いつものように安倍総理を罵倒するような言葉を投げかけていて辞めた方が良いとほえていました。

この様子を見ていてダメだこれはといつものように落胆してしまいました。

ほえたところで総理が辞めるわけがありません。辞めるように追い込むのが仕事です。

口先できゃんきゃん言ったところで数が圧倒的に足らないのですから相手にされません。

しかし、相手にされるかもしれない奥の手があります。自ら議員辞職することです。

ひとりではなくできれば賛同する野党全員の辞表を取りまとめて解散を迫るのです。

俄然、政局は緊張します。今解散したくないのは政府・与党の方です。慌てるでしょう。

野党の事象を背景に国会の会期の延長を迫ったとしたら国会を閉じられたでしょうか。

少なくともこんなすんなりとはいかなかったことでしょう。覚悟を持って欲しいです。

数が足らないのならば玉砕覚悟で捨て身で身を投げ出すしかほかに手はありません。

政府・自民党は大失点の連続です。政局の勝負勘がある野党リーダーならば攻めです。

国民一人当たり10万円への突如の方針転換、検察官の定年延長法案の取り下げ。

安全保障の根幹をなすミサイル防衛システムの停止、そして河井前法務大臣夫妻の逮捕。

このほかにも桜を見る会やモリカケ問題も依然として火種として残っているのです。

千載一遇の攻めるチャンス到来です。なぜ口先だけの攻撃で終らすのかわかりません。

枝野代表を始め野党議員もみんなバッジを失うのが怖いからだろうと想像します。

これでは最初から勝負はあったようなものです。安倍総理はすぐに野党の足元を見ます。

野党は本気の勝負なんて出やしないと。だから、解散する時はすると強気に出れるのです。

安倍総理の発言は現在の野党のだらしなさを証明していると言えるのです。

野党第一党が口先だけだとすると現在の政治を正すのは与党に期待するしかありません。

与党の方も間延びしているのです。来年の総裁選挙を前提にしています。

安倍総理そこまで安定して政権運営をできるだけの求心力を保てるとは思えません。

与党内に強者がいれば仕掛けます。少なくとも役員会などで公然と安倍政権批判をします。

ど根性の持ち主が見当たりません。野党が羊になってしまい与党も同様な現象です。

これでは緊張感のある政治は展開できません。お手手つないで仲よくでは危機に対応できません。

日本の中央政治は、劣化しています。口先だけの野党とそれに甘えている与党のもたれあいです。