神奈川県と静岡県の県境に近い、湯河原町、真鶴町を中心に発行しているローカル紙があります。

湯河原新聞です。6月20日の紙面を見る機会がありました。びっくり仰天でした。

9月13日投開票の真鶴町長選挙へ新人が立候補するという特ダネが掲載されていました。

日ごろ丹念に地域情報を集めているローカル紙の記者の面目躍如の記事だと思いました。

小田原市役所の記者クラブにでんと座っているだけではこうした記事は拾えません。

真鶴町長選挙は、現職の宇賀一章町長が3期目を目指して出馬表明してました。

選挙まであと3か月となり現職への挑戦は困難ではないかと思っていたところに出馬の記事です。

新人の方は町役場の総務課長です。宇賀町政のど真ん中にいるバリバリの職員です。

松本一彦さんで54歳です。すでに役場職員を辞職して退路を断ったと書かれています。

まず勇気に敬意を表します。現職の壁は分厚いです。簡単に打ち破れるものではありません。

安定した職を捨てて挑戦するのですから大したものです。よく家族を説得したものです。

真鶴町長選挙は、過去2回同じ顔触れの戦いになってます。8年前宇賀町長が前町長を破りました。

宇賀町長も町役場職員で議会事務局長などを務めました。定年を前にして出馬、現職を破りました。

そういえば敗れた青木健前町長も町役場の職員でした。真鶴町の伝統ですね。

真鶴町の人口は7157人です。私が町長に就任した1998年のころは9千数百人はいました。

人口の急減により2017年に過疎地域の指定を受けました。神奈川県で初めてのことでした。

東海道本線の駅があって全国的に名の通った観光地でもある真鶴町の過疎地域指定は驚きでした。

真鶴半島という美しい自然景観と共存共栄している町で居住可能な土地が少ないという特色があります。

バブル経済華やかなりしころ開発の波が押し寄せました。真鶴町は条例によって抑制しました。

「美の基準」を設定しての開発を抑える真鶴町のやり方は全国的にも注目を集めました。

光もあれば影もあります。厳格な開発抑制は住宅建設を止めました。人口減少の流れを強めました。

私はバランスが大切だが持論です。開発すべきところと保全すべきところのすみわけが必要です。

真鶴町の場合は、抑制に傾き過ぎたきらいもあると私は見ています。

真鶴町の持っている自然景観をはじめとする地域資源の豊富さは全国有数レベルです。

真鶴半島全体が自然景観に包まれて子供たちが体験学習をする格好のゾーンだと言えます。

それに交通の利便性もある訳です。東海道本線が通っているのですから。

首都圏から移住してもらう絶好の場だと思えてなりません。やり方だと思います。

新型コロナでテレワークの流れが強まったことも真鶴町にとってはプラスの要因です。

町の教育と子育て支援の充実、空き家の活用も含めて住宅地を提供すれば移住者は増えます。

移住者が子育て世代であれば赤ちゃんも増えます。好循環となるのです。挑戦し甲斐があります。