新型コロナウィルス対応の政治学31

レインボーブリッジを赤く照らした東京アラートとはいったい何だったのでしょうか。

小池百合子都知事の私やってます的パフォーマンスだったとしか言いようがありません。

連日50人を超える感染者が出ていて警告を発する状況にもかかわらず警告が出ません。

ステイ・ホームだ、アラートだ、ソーシャル・ディスタンスだと横文字のはん濫です。

英語を使うともっともらしく感じ行動を改めなくてはならないと思う日本人が多い結果です。

その日本人の特性を知り抜いてカタカナを駆使しているのが小池都知事です。

その中の自信作が東京アラートです。警告ではいかめしくアラートならば受けが良いと思ったのでしょう。

しかし、根拠がいかさまであることが明らかになりました。突如として根拠が変更されたのです。

根拠があるから警告を発することができるはずです。恣意的にするものではありません。

でも小池都知事は平然とやってのけました。新たな基準と称して事実上警告を発しません。

指標を増やして専門家に聞いて最終判断を都知事がする、何のことだかわかりません。

基準はどうなったのというと数字で示さないことになってしまったのです。

これでは警告を今発すると具合が悪いので先送りするための理屈を無理やり作ったと同じです。

こんなことがまかり通るのです。ご当人の小池都知事は記者会見でシャーシャーとしています。

私がいつも指摘しているニュースキャスター政治、ここに極まれりという感じです。

都民の安全よりも自らの見栄えです。都合が悪くなったらさっさと逃げるだけです。

本当に当事者意識が貫かれていればあのような記者会見はできません。苦痛に顔がゆがみます。

今出せないんです。出してしまったら再び財政措置も必要となり無理があるのです。

ここからが俗にいう面の皮が分厚いところです。頬かむりして逃げに出たのです。

それでも都知事選挙は小池都知事の圧勝だと報道各社が伝えています。暗たんたる気持ちです。

小池都知事のように横文字が思いつきません。暗黒の都知事選挙と言うしかありません。

せめて小池都知事の肝を冷やして欲しいと願った山本太郎さんは討ち死に確実です。

山本さんに票が集まれば日本に革命的変革近しを印象付けることができると思いました。

世論調査の結果では、2着になるかどうかも不透明な情勢のように報じられてます。

勝負は決まっているということなのか山本さんは都知事の顔ではないということなのか。

私の期待は外れました。なおさらのこと小池都知事のテレビキャスター政治に苛立ちを覚えます。

国民の怒りは静かに沈潜しているということなのかもしれません。今は時期ではないということです。

しかし、いつか爆発するはずです。その時に大混乱とならない手はずを整えるのが本物の政治家です。

古くは三木武吉、最近では、梶山静六、野中広務といった系譜の政治家の面々です。

政局が大乱世となった時に身を捨てて平然と立ち回れる政治家が見当たらないことは危機です。