衆議院解散総選挙より自民党総裁選挙
新型コロナの感染者数が東京を中心に増加が顕著になっている中で妙な風が吹き出しています。
衆議院の解散・総選挙風です。国民の一般常識的にはこの時期に政治空白は考えられません。
永田町は権力の攻防の場です。一般常識とは次元の異なる常識がまかり通る場です。
常識ではない解散・総選挙も安倍総理の頭の中には選択肢としてあるのは間違いないようです。
頭の中に占める割合は徐々に大きくなっている可能性が高くなっている感じがしてなりません。
安倍総理が解散を断行したいとの誘惑が芽生える大きな要因は負けないからです。
野党第一党の立憲民主党は抵抗勢力的存在に留まっていて政権担当能力はありません。
国民民主党は野党の中では最も政治経験が豊富な面子が多いですが支持率は無きが如しです。
共産党に政治を委ねる国民性はありませんし、維新ではあまりに頼りないです。
相対的に自民党が圧倒的に有利で公明党が支えてくれれば勝利は間違いないです。
自公体制と野党の脆弱さが安倍総理の誘惑を喚起する最大の要因だと言うのが結論です。
但し、相当な危険性を伴う選択です。解散する大義名分が見当たりません。
負けないからやりますではいくらなんでも野党から総攻撃を食らい議席を減らすでしょう。
野党も存亡がかかってくれば統一候補の擁立に躍起にならざるを得ない状況に追い込まれます。
結果として自民党の議席を減らす環境が整うことになり自民党にとって危険性が増します。
安倍総理が誘惑にかられる本当の理由は選挙でみそぎを果たし死に体になるのを避けたいからでしょう。
あわよくば来年9月の総裁選挙で4選を手にできるかもしれないという願望もあるかもしれません。
こちらの欲望が出て来るのは野党が理由ではなく自民党内の対抗勢力の弱さです。
いつひっくり返されるかわからない人材が自民党内に居れば次も狙うなんて思いようがありません。
ポスト安倍を狙う面々は安倍総理からの禅譲を心ひそかに願っているような構えで迫力不足です。
強いて挙げれば石破茂元自民党幹事長ぐらいですが石破さんには決定的なすねの傷があります。
1990年代自民党が最も苦しい状況に追い込まれていた時に離党したという前科があります。
義理と人情を立ち振る舞いの基本としている自民党としてはあるまじき行動です。
自民党内に石破支持が広がらない真因だと思います。乗り切らない限り石破さんの芽はありません。
どう乗り切るかというと捨て身の行動です。もっと激しく脱安倍政治を訴えるべきではないでしょうか。
石破さんを自民党へ復党させる際に一翼を担った亀井静香さんがしばしば口にしていることです。
石破さんには次の総理総裁は俺だという激しい気迫が足らないと残念がっています。
石破さんが断固として解散阻止に走れば自民党内は解散・総選挙ではなく総裁選挙の方に目が向きます。
身を挺して口火を切った石破さんは次期総理総裁の最有力候補に浮上すると思います。