2020年度の足柄の歴史再発見クラブ
足柄の歴史再発見クラブの総会が昨日ありました。2か月遅れの開催でした。
本来ならば5月開催でした。二宮尊徳の治水についての講演会を企画してました。
新型コロナウィルスの影響でかないませんでした。少人数による静かな総会となりました。
昨年は、『新編富士山と酒匂川』の刊行という一大イベントがありました。
千部印刷し売れ行き好調で300部増刷しました。残部は293部と報告がありました。
旧版の『足柄歴史新聞 富士山と酒匂川』の方も注文があります。こちらは392部残ってます。
私たちの希望とすれば新旧合わせて富士山の噴火を中心にふるさとの大災害の歴史を学んで欲しいです。
九州や岐阜県などで今年も大水害が発生しました。この時期に学ぶべき格好の題材を提供してます。
富士山の噴火による降砂の影響が内閣府から発表されたことでもありぜひ手に取ってお読みください。
私たちも地域や学校に出向いて講座を開催することに力を注ぎたいと考えています。
富士山の噴火後の治水に関しては「地方巧者(じかたこうしゃ)」が獅子奮迅の活躍をしました。
地域の実情に明るく治水技術にも通じた実務者です。現代風に言えば市町村長的存在です。
田中丘隅(きゅうぐ)が代表的人物です。今年1月に生まれ故郷の東京都あきる野市を訪問しました。
田中丘隅は川崎宿に婿養子に入り名主も務め数々の治水事業も行ってます。
今年度は、川崎市を訪れて田中丘隅の足跡を実際に見て回ろうと企画しています。
田中丘隅のような人物が全国各地に輩出しないと災害列島日本時代を乗り切れません。
田中丘隅を学ぶことは現代日本の治水をどのような方向に導くかを知ることです。
新型コロナが収まってくれることを祈るばかりです。感染が拡大すると実施が難しいです。
今年は6月に地域の歴史団体の合同展示会が山北町で開催される予定でした。
新型コロナで1年延期となりました。何とか開催へとこぎつけて欲しいです。
『新編富士山と酒匂川』の骨子を展示し足柄地域の皆さんに見てもらいたいと思っています。
パソコンを使ってデジタルで展示する工夫をしたいと考えているほか楽しい企画も用意してます。
メンバーによるミニコンサート、株価と占いの関係を調べている研究者による経済予測のお話とか。
このほか二宮尊徳の治水に関する考え方を尊徳全集に沿って勉強する取り組みもします。
二宮尊徳は、江戸時代末期の農村再興の立役者のイメージが強いですが治水への関心も高かったです。
「大口堤沿革史」という名称で酒匂川の治水記録を収集していることにも伺われます。
尊徳全集の第14巻に収められていますのでこれを丹念に読み解こうとしています。
史料に直接触れて郷土の治水の歴史を二宮尊徳の視点から学ぶ試みだと言えます。
新型コロナの様子を横目に見て進まざるを得ませんが2020年度も精一杯取り組みます。
いっしょに学ぼうと思われる方はぜひ仲間に入ってください。楽しく、ためになる活動をしましょう。