首長と選挙公約

昨晩9時からのNHKスペシャルで県立足柄上病院の新型コロナとの戦いが取り上げられてました。

足柄上病院は感染症の専門医がいる訳でもなく暗中模索での対応でした。

それと地域の医療を担う広域の2次救急医療病院です。通常の医療に大きな影響を与えました。

この番組を見ていてふと小田原市立病院の建て替えのことが頭に浮かびました。

新型コロナは神奈川県西部地域の医療の在り方をどうしていくべきかを考える重大なきっかけです。

その中で小田原市立病院の建て替えは大きな意味合いを持つことは言うまでもありません。

現在地に建て替えるということは小田原市の病院としての位置づけに重心を置くことです。

別の場所に移すことは県西地域の医療体制を新たな視点から取り組む端緒となることです。

大きな違いがあります。加藤憲一前市長は現在地での建て替えを急ぐ方針でした。

守屋輝彦新市長は選挙期間中現在地での建て替えに疑問をはっきりと投げかけていました。

病院の建て替えの基本設計もできていない段階で付け替えの指導の財源がついたことを批判してました。

当選したからには小田原市立病院の建て替え問題に直ちに動きが出るものと期待してました。

道路の付け替え予算の執行を止めるぐらいはすぐにできます。それにより見直し方針が明確になります。

しかし、就任後2か月が経とうとしているのに明確な発信が聞こえてきません。

選挙公報に記載された「ひとり10万円」の話題ばかりが世情を賑わせています。

私は、これは書き方の問題であり、意図的であることが立証できなければ追及のしようがありません。

それよりも小田原市立病院の建て替え問題の方が選挙公約として重たい課題です。

県西地域全体の医療の提供体制を根本から転換する画期となる可能性があるからです。

選挙で堂々と公言していながら就任したら方針転換ということだと許しがたいです。

加藤前市長が市民会館を現在地には建てないと公約して当選し半年で方針転換したのと一緒です。

2代続けて同じ愚を犯してはなりません。守屋市長の早々の方針表明を待ちたいと思います。

首長にとって公約は政治家としての命です。議員とは全く次元が異なります。

議員はいくら公約してもそれは願望を述べているに過ぎませんので大目に見ることができます。

首長はやればできます。それだけの権限とスタッフを与えられているのです。

それでいて口先だけということになってしまっては政治への信頼は無くなります。

昨今公約の重みがどんどん低下しているのを言語道断だと苦々しく思っています。

自分のことを言うのは本意ではありませんが私は公約したことは、ほぼパーフェクトにやりました。

古民家の再生も、企業誘致も、新小学校の建設も、橋の架橋も有言実行でした。

その過程では職員に多大なる労苦を強いたこと数知れずです。それでも公約にこだわりました。

守屋市長のここ数か月の言動は守屋市長の信頼に大きく作用する期間だと思い注視します。