新型コロナウィルス対応の政治学36~台湾に学ぶ~
ETV特集、「パンデミックが変える世界~台湾・新型コロナ封じ込め成功への17年~」
6月20日放送でした。録画してじっくり視聴しました。見ごたえありました。
2003年春のSARS騒動の時の台湾社会の混乱ぶりが当時の映像で紹介されていました。
香港から台湾に戻ってきた一人の患者が台北市内の中核の病院に入りました。
医師はすぐにSARSを疑い処置をしましたが的確な隔離が出来ずに院内感染を発生させてしまいました。
台湾全土に感染は広がり死者は64人でした。感染者は、674人でした。
SARSの致死率が高いことがわかります。台湾社会がパニックに陥った要因です。
病院を隔離するかどうかで中央政府と台北市で意見が分かれて混乱しました。
台北市は突如病院を封鎖しました。たまたまトイレに立ち寄ったタクシー運転手も含めてです。
隔離された人たちと当局との間では激しい言い合いとなりました。逃げ出す人もいました。
閉鎖されてしまった病院は閉じた空間となり院内感染を逆に拡大させてしまいました。
この騒動から17年。新型コロナをめぐる台湾における状況の違いの余りの大きさに驚きます。
2日に1週間ぶりに感染者があったと報道されてます。アメリカやブラジルとの違いは一目瞭然です。
このところ第2波の襲来を思わせる日本との違いも同様です。台湾は新型コロナ対応の優等生です。
17年前の混乱の中から何をなすべきかを学び着実に実践してきた台湾に敬意を表します。
行ったことは対応する期間の一元化です。国だ地方だといさかいが起きることを避けました。
トップには有能な専門家を充てました。感染症の専門家がなんと副総統だったのです。
知識も政治力も兼ね備えた人物が対策の陣頭指揮を執るのですから鬼に金棒と言えます。
徹底した情報公開も特色です。毎日記者会見をして時間無制限で質問に答えます。
子供がピンクのマスクを嫌がっていると相談があると記者会見の当事者はピンクのマスクをつけました。
色なんて関係ないからつけましょうねというメッセージだということです。見事な対応です。
ITの活用も日本よりはるかに進んでます。しょっちゅう不具合が発生する日本とは大違いです。
マスクの迅速な全国民への配布が可能になったのはITの活用が大きかったということでした。
それと最後は蔡英文総統の決断力でしょう。迅速な水際作戦は世界から賞賛されてます。
新型コロナの発生源の中国のまじかにありながらまん延を食い止めたのですから当然です。
感染症対策においては台湾は日本のはるか先を行っているのです。この事実を直視しないとなりません。
国と国との関係はないと言っても人の生命に関わる現在進行形の重大課題です。
台湾に医療関係者を派遣して詳細な聞き取り調査を始め協力関係を強めるべきではないでしょうか。
発生源の中国は自らウィルスを世界にばらまいておきながら馬耳東風の状態です。
台湾との姿勢の違いは明々白々です。日本として手を組む相手を間違ってはなりません。