学生はカジノ導入に肯定的でした。

神奈川大学の政策過程論のレポートの採点が終わりました。驚きの結果でした。

テーマをカジノを含む統合型リゾート施設の導入の是非についてです。

横浜市が手をあげ現在進行中の賛否両論の課題について学生に考えを聞きました。

真っ向から言意見が対立している課題についてどのように政策をまとめて行くかを投げかけました。

講義では賛成反対双方の立場のゲストに登場してもらい持論を述べてもらいました。

横浜市の統合型リゾート施設の担当者に横浜市の導入を目指す意図を聞きました。

自民党の横浜市議、横浜青年会議の役員からなぜ賛成なのかを話してもらいました。

立憲民主、共産の横浜市議、反対の住民運動を応援しているふたりの弁護士から意見を聞きました。

神奈川新聞の横浜市政担当記者より現状と課題について解説してもらいました。

カジノ運営会社の日本法人の代表者から日本参入の理由を話してもらいました。

代案を発表している設計事務所の代表者を務める大学学長から代案の内容を聞きました。

私自身初めて知ることが非常に多く充実の講義内容だったと自己評価しています。

講義の登録者は47人、45人の学生からレポートが提出されました。

カジノの導入の賛否を明確に期すことを求めていました。25人が賛成でした。

反対11人、中立6人、不明3人という結果でした。賛成が55.5パーセントです。

神奈川新聞が行った世論調査では7割近い市民が反対と回答しています。

学生の回答と大きく異なります。調査方法の違いが大きい可能性があります。

固定電話調査ですので回答者が自宅にいる人に限られることが影響しているのかもしれません。

私の講義の方は賛否両論の意見を聞いての上での学生の賛否の回答です。

45人という少人数ですが学生世代の意見の傾向を示すものとして注目されます。

賛成の理由は圧倒的に経済的メリットです。学生は経済への関心が高いです。

市の経済、財政にプラスの影響があると見込まれるならば挑戦したほうが良いという意見です。

依存症や治安の悪化を無視しているのかというとそんなことはありません。

デメリットを十分に認識したうえでカジノを導入したほうが良いと回答しています。

新型コロナのまん延もあり日本の経済への先行き不安は若い世代に強いと思いました。

打開する有力な手段としてカジノを捉えていると思います。学生の思いを受け止める必要があります。

私自身、反対の方が半数ぐらいかと想像していました。あとは中立と賛成です。

予想を完全に覆した結果でした。私自身、思い込みを修正しなければなりません。

学生から注文がありました。横浜市の情報提供のあり方を見直すべきだということです。

若い世代は新聞は読みません。圧倒的にインターネットから情報を得ます。

ネットを通じての情報提供、オンラインでの討論会などを通じて議論を深める必要があります。

賛否両論で両者がにらみ合うのではなく議論を深めることで結論を見い出すのが王道です。