新型コロナウィルス対応の政治学38~安倍総理の健康不安~
昨日、所要があり横浜市内の関東学院大学金沢八景キャンパスにお邪魔しました。
いつも驚くのはキャンパス内がきれいなことです。ごみが落ちていません。
私の学生時代はまだ立て看がいたるところにありごみも散乱していました。
それと新型コロナ対策で至る所に消毒液が置いてあります。あると使いたくなります。
本部棟の一階に掲示板があります。手書きではなくデジタルサイネージです。
ふと眺めていると安倍総理大臣が病院に入ったというニュースが流れていました。
「やはりそうか!」とひらめきました。体調が悪くて緊急入院したと思い込みました。
繰り返しニュースは報じられていてよく見てみると検査のため大学病院に行ったとのことでした。
実際夕方には検査が終了し安倍総理は自宅に戻りました。最初のひらめきは過ちでした。
でもそう思ってしまう兆候が安倍総理にはあります。多くの方が感じていると思います。
顔色というか顔つきが変です。いかにも体調が悪そうで大丈夫なのかと思ってしまいます。
そうしたテレビ画像を見せつけられている時に病院に行ったと聞くと一大事と思ってしまいます。
永田町の政治家の皆さん、口にこそ出さないものの内心同じような感慨を持ったと思います。
安倍総理を追い詰めているのは新型コロナウィルスであることは言わずもがなです。
感染拡大防止と経済の低迷からの脱却という真逆の方向の政策をとらざるを得ない状況です。
アクセルとブレーキを同時に目いっぱい踏むのですからどうしたって支障がきたします。
現状ではどなたがやっても簡単に成果が出るような状況ではありません。
安倍内閣にとっての最大の支えだった内閣支持率も30%台、不支持率は50%超です。
ストレスは高じているに決まっています。安倍総理の身体に影響が出ない訳がありません。
元々難病を抱えての再登板です。健康不安説が一層強まることは確実だと思います。
安倍総理が総理の座から降りるような事態になった時にどうするかのシナリオがあるのでしょうか。
2000年4月自由党の小沢一郎さんとの連立協議が決裂した翌日に小渕総理が倒れました。
職務への復帰は困難と見た当時の自民党は幹部間の協議で森喜朗幹事長を総理へとしました。
幹部5人組での密室協議と叩かれました。同じ轍を踏んではいけません。
日本はこのような緊急事態に際してきちんとした手順を持って対処するのが下手です。
事前に備えるとなると現職のトップを貶めているように思われるのを避けやろうとしません。
安倍総理の健康状態の本当のところは全く闇の中ですが健康不安は否定できません。
万が一の時にどう対処するのかシナリオを用意しておくのは政府・与党幹部の責務です。
仮に入院した場合一時的なのか長期にわたりそうなのかによって対応は異なります。
後者であって安倍総理から辞意が表明された場合はどう総裁選挙を進めて行くのか。
感情を排して冷徹に手順を想定する必要があります。私は決して妄想ではないと思っています。