駅は、町の顔。美しい駅前にしましょう!

新型コロナで在宅勤務となり自宅の整理整頓に挑戦された方も多いのではないでしょうか。

私もそのひとりです。雑多に積まれほこりを被っていた書籍と資料の山をかなり整理できました。

事務室がすっきりして気持ちまで晴れ晴れとしてくるから整理整頓の力は絶大です。

きれいにする、美しくすることはまちづくりにもそっくりそのまま応用できます。

1998年2月に開成町長に就任した時、前町長の山本久雄さんから引き継いだ柱がふたつあります。

「安全クリーン開成キャンペーン」と「全町公園化」です。ふたつは結びついています。

山本前町長のまちづくりの土台はどこに行っても公園のような町という考え方でした。

公園ですからきれいにしなくてはなりません。安全でクリーンな町のキャンペーンが支えます。

すばらしいまちづくり手法だと感心し継承し私なりの発想を付け加えました。

大ぶろしきを広げました。シンガポールのように景観の整った町にしようと呼びかけました。

淡路島ほどの小国を世界有数の繁栄した国へと導いたのは故・リークアンユー首相です。

リー首相が1965年の建国当初最初に取り組んだのは国をきれいにすることでした。

強権の国ですから徹底した清掃キャンペーンを行いごみや落書きを追放しました。

タンをはいたりしたら厳罰です。人に厳しく自分にも厳しいリー首相の根っこの政策でした。

たかがごみ掃除とバカにしてはなりません。公園のような国を創ってしまいました。

リー首相の考え方に感服した私はやり方を真似ました。ただ強権という訳には行きません。

朝6時ごろにごみ拾いをしながら役場に出ました。落書きも消して回りました。

中学生や住民にも協力を求めてクリーンキャンペーンを幾度となく行いました。

職員にも勤務前に役場周辺を清掃するよう要請しました。効果は目に見えて現れました。

町全体が徐々にきれいになっていきました。二宮尊徳の教えの「積小為大」の取り組みでした。

当時の小田急線開成駅周辺は野原と駐車場の中にポツンと駅舎だけがある状態でした。

民間企業のボランティアの方が駅周辺を定期的に清掃活動していました。

私も触発されて何度もお手伝いさせてもらいました。駅は町の顔です。特に注意を払いました。

20年以上が経過して今開成駅は昨年3月より急行が止まる駅へと発展を遂げました。

ところが残念なことに駅周辺は急行停車駅に相応しい景観とはとても言えません。

植込みの管理は行き届かずに雑草が目立ちます。かつての野原に戻ったかのようです。

駅前にあるスーパーの垣根は壁ではなく樹木で囲むことで自然さを演出したはずです。

手が入っていなくて自然と言えば自然ですが、放置に近いように見えます。

これではいけないと思い先週有志5人で駅前の雑草取りをしました。

2時間で軽トラックの荷台にごみ袋が満載となりました。定期的に続けようと話し合いました。

開成町はボランティア活動に協力的な住民の方が多いです。町役場がもっと動いて欲しいです。