私は、毎週金曜日の夜9時からの「ららら♪クラシック」の大ファンです。

理由はふたつ。ひとつは私のような素人でもわかるクラッシック入門番組だからです。

楽譜の全く読めない私にはクラッシックの専門的なお話はついていけません。

この番組はそんな私でもどうにかわかるレベルにまでかみ砕いて解説してくれます。

もうひとつは、案内役が最高だからです。こちらの方が本当の理由です。

俳優の高橋克典さんとNHKの石橋亜紗アナと2人で軽妙な雰囲気で番組は進みます。

石橋アナの明るい清楚さがとても魅力的です。私にとっては高橋さんは引き立て役です。

今年は、ベートヴェンの生誕250年。NHKではベートヴェン250プロジェクトを行ってます。

「ららら♪クラシック」でも4夜連続で放送しました。ベートヴェンへの見方が変わりました。

ベートーヴェンのあの顔つきに圧倒されて食わず嫌いだったところがありました。

モーツアルトとかチャイコフスキーならばさほど感じない寄せ付けないような威厳があります。

放送された4回の番組全てを見終えて苦悩の先の喜び、生命への賛歌という主題を知りました。

ベートーヴェンは、20代後半から音楽家としては致命的な耳の病を抱えていました。

56年あまりの生涯で晩年はほとんど耳が聞こえなかったとまで言われるほどでした。

それでいて数々の名曲を作り続けたのですから神の領域の人物であることは確かです。

最高傑作と称される交響曲第9番。日本ではなぜか年末になると演奏されます。

私もクラシックファンの妻に引き連れられて何度か聴いたことがあります。

合唱の迫力は素人の胸にも響きました。演奏終了後には、今年も終わったと思うから不思議です。

「ららら♪クラシック」の解説を聴いて改めてベートーヴェンの交響曲を聴きました。

これまでおぼろげながら感じていた全体の曲の流れが何となく理解できるようになりました。

3番の「英雄」も、かの有名な出だしの5番の「運命」も、6番の「田園」、全てです。

もちろん「9番」もです。遺書をしたためるほどの苦悩があった先の光を表現していたのです。

ベートヴェンの音楽は、人生観の表現そのもの、いわば哲学を音楽に変換したと言って良いです。

いかに生きるかが常にテーマであり続けている私にとって教師だということを発見しました。

番組でピアニストの仲道育代さんがベートーヴェンの音楽の仕掛けについて語ってました。

メロディーの中に幾重にも主題の旋律が精緻に盛り込まれていて繰り返し登場するというのです。

素人にはとても気付かないレベルの話しです。プロの演奏家はそこを読み解いて演奏します。

仲道さんは、ベートヴェンは、その楽曲の中に常に論理的な意味を込めていると言ってました。

ますますベートーヴェンが好きになりました。もはやその威厳には押しつぶされません。

人生の最良の教師のひとりに出会った感じを覚えました。「ららら♪クラシック」に感謝です。