新型コロナウィルス対応の政治学63~学芸会は脱せられるか~

臨時国会で予算委員会が始まりました。トップバッターは自民党でした。

小渕優子さんが質問者となっていました。ちょうど環境問題の質問をしていました。

私は小渕さんのお父さん小渕恵三総理内閣が近年では最も理想に近い姿だと思ってます。

決して軟弱ではありません。対人地雷の禁止条約を批准させたのは信念のなせる業です。

小渕内閣を支えたのは剛腕中の剛腕の野中広務官房長官でした。絶妙のコンビでした。

小渕元総理の娘さんの質問は、内容の濃いものではありませんでした。

小渕さんは水素議連の会長をしているとかで水素エネルギーの活用を提案してました。

勉強しているのであればそれに相応しい質問をしなければ意味がありません。

項目を並べるような質問をして頑張りますという答弁をもらったところで時間の無駄です。

小泉進次郎環境大臣が答弁者として立つと例によって歯切れが良くて中身のない答弁となります。

小渕さんの質問とセットで聞いていると日本の将来が心配になってしまいます。

おふたりとも恵まれた環境の中で歩みを進めているのですからもっと研鑽を積んで欲しいです。

国民民主党などと合体した立憲民主党が初めて予算委員会の舞台に立ちました。

代表代行の江田憲司さんが全体の取りまとめ役として最初の質問者でした。

日本学術会議の人事問題に焦点に元エリート官僚らしく鋭く切り込むのかと思ってました。

冒頭、菅総理との縁を語ってから質問に移り、総論だけで終ってしまい拍子抜けでした。

この後関連質問がありました。追及は今ひとつでした。想像以上にお粗末でした。

日本学術会議人事の何がいけないのか、どうして反対しているのかという根本理念が不確かです。

批判すれば報復するような人事が何をもたらすのか本気で攻めませんので迫力が出ません。

菅総理を立ち往生させるだけの決定的な文章は持ち合わせていませんでした。

爆弾男とまではいいませんがこの人物が質問に立つと何かあるという凄味がありません。

菅総理はこの程度ならばくぐり抜けられると内心自信を持ったかもしれません。

予算委員会とは別のところで野党の次元の低さを痛感させられる場面がありました。

先週の代表質問で日本維新の会の馬場伸幸幹事長が憲法改正論議に乗らない野党をやゆしました。

いつまでも子供じみたことを言っていないでと小ばかにしたような言い回しでした。

維新は1日の住民投票で大阪都構想が否決されて大打撃を受けました。

この事態を受けて立憲民主党の安住淳国会対策委員長がマスコミに向け皮肉な答えをしてました。

自民党の補完勢力として動いていたと述べてやゆし返していました。

こんなやり取りをしあっていては懐の深い政治論議は成立しません。

暗たんたる光景の中で田村憲久厚生労働大臣の答弁が際立って光ってました。

田村さんはほとんど原稿を見ません。全て頭に入っているのでしょう。

答弁は明確極まりないです。将来の総理・総裁候補だと思います。期待します。

 

 

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