埼玉大学の元教授が代表となった社会調査研究センターというベンチャー企業があります。

今年の4月に設立されたばかりで資本金は300万円、本部は埼玉大学内にあります。

11月7日にメディア各社に発表された調査内容を興味深く読ませてもらいました。

若い世代の菅内閣支持が顕著だという報告でです。年齢層が上がるにつれて下がる傾向です。

菅内閣の支持率は、9月調査の64%から11月調査では7ポイント下がり57%です。

この数字は大手メディア各社とほぼ同様の傾向です。世代別の傾向を分析しています。

18歳から29歳までの支持率は、なんと80%です。9月の67%より13ポイント上昇です。

一方年齢が上がるにつれて支持率は右肩下がりで60歳代は、66%から51%。

70歳以上は、55%から48%へと低下しています。「若高・老低」型だとしてます。

争点となっている日本学術会議の任命拒否問題についても質問しています。

「問題と思わない」と回答した割合は、18歳から29歳で59%です。

年齢が上がるにつれて下がり60歳代で41%、70歳以上で33%、全体で44%です。

際立って明確な傾向が出ていることに驚きました。理由についてはわからないとしています。

この調査結果を見て私は思い当たる節があります。神奈川大学で行った講義の試験結果です。

横浜市で大きな問題となっているカジノを含む統合型リゾート施設の誘致の是非を問いました。

45人が回答し25人が賛成、反対が11人、中立が6人、不明が3人でした。

賛成のレポートからは経済への好影響があるのならば挑戦してみるべきだという考えが伺えました。

カジノの是非と言った理念よりも目の前の就職や暮らしを重視する現実的姿勢だと受け止めました。

菅内閣への支持の傾向とオーバーラップする側面があると思えてなりません。

菅内閣は携帯電話料金の値下げやハンコの廃止など身近な課題の解決を掲げています。

若い世代にとっては日本学術会議の任命という理念的な問題より興味を引く課題だということです。

私は新型コロナで就職への不安が募っている現状からしてより現実指向が強まっていると見ます。

若者のこうした傾向が一過性なのか本質的な変化へと続くのかは不明です。

若い世代を対象にさらに調査を継続しより詳しい分析を期待して止みません。

かつては政治的な社会変革の担い手は若い世代でした。今は昔の話となっています。

旧民主党系や共産党の方が変化を望まない保守勢力とされているとの見方もあります。

自民党と維新が改革勢力だと映っているというのです。一理あるように思います。

2009年から3年間の民主党政権の失敗が尾を引いているのではないでしょうか。

若い世代は、10代の時に民主党政権の転落を目の当たりにしてその後は自民党政権だからです。

野党勢力の高齢者依存の構造は政治勢力としての先細りを示唆しています。

若者を喚起させる政策は何かを探り打ち出さない限り未来は暗いです。