新型コロナウィルス対応の政治学70~総理の語り口に異議あり~
昨晩のNHKのニュース7で12月の世論調査結果が発表されてました。
菅内閣の支持率は42%で14ポイントの急落でした。支持しないの36%と並びそうです。
しかし政権の危機ではありません。政党支持率には全く影響が出てません。
自民党の支持率は36.8%から38.2%へと逆に上がっていました。
立憲民主党の支持率は5%前後と低値安定ですので自民党の支持の大きさは盤石です。
菅政権の支持率の大幅なダウンは新型コロナ対応への国民の不満の表れと見るのが常識です。
ゴートゥーです。結局年末年始の中止を発表しましたが後手に回りました。
菅総理の国民への呼びかけもまずいです。紙を読んでいて誠意が伝わりません。
菅政権が本当の危機に陥るとしたら国民との距離感が最大の要因となると思います。
政権発足直後の高い支持率をつなぎとめるためには国民への直接の呼びかけが不可欠でした。
菅総理の対応は常に官僚が用意した紙を読むスタイルが続いてます。
活舌も今ひとつでときおりつっかえます。何かを伝えようとする熱意が感じられません。
世界の首脳の中で飛び抜けて語りかけが下手です。メディア時代なのにと首を傾げます。
ブレーン不足ではないでしょうか。ふりをつける専門家はいないのでしょうか。
ドイツのメルケル首相やイギリスのジョンソン首相の熱意のこもった率直な語りを学ぶべきです。
トップリーダーの国民への呼びかけは新型コロナウィルス対応の最強の武器です。
ワクチンも抗ウィルス薬もまだこれからです。国民の協力こそが最大の防御策です。
麻生副総理が日本人は民度が違うと自慢して物議をかもしましたことがあります。
私は言い方はともかくとして日本が誇るべき国民性に規律を順守する性向があると思います。
この国民性を最大限発揮して新型コロナに打ち勝とうと呼びかけるのは何ら間違ってません。
手洗い、マスク、3密の回避。全て国民の協力があって効果を発揮します。
真面目にルールを守る日本人の特性を世界に見てもらおうと訴えるべきです。
中国のように従わなければ拘束されるなどという強制なしにやり切るのです。
新型コロナ対応に限って言えば中国のような独裁国家の方が効率よく対応してます。
このままではパンデミック対応は独裁の方が有利だということになりかねません。
経済と感染防止の両立ばかりが取りざたされてますが人権と感染防止の両立も重要です。
独裁権力が無くても国民の良識でルールを守る国があることを証明しようではありませんか。
日本が世界に冠たる国だということを示す格好の機会でもあります。
菅総理の国民への呼びかけによって日本人の魂を揺さぶるのが一番の近道です。
時につっかえながら紙切れを読んでいるようでは国民を喚起できるわけがありません。
こうしたパフォーマンスは小泉環境大臣や河野行革大臣が得意とするところです。
年下の部下であっても立ち振る舞いを真似るところは真似て直ちに修正すべきです。