丸山政治学で政治を斬る3~政治風土刷新の道筋~
日本の政治学の最高峰に位置する丸山眞男が提示したふたつの視点を紹介しました。
「である」論理と「する」論理、「タコツボ」型と「ササラ」型という枠組みです。
日本は急速に欧米の学術を導入し近代化を推し進めてきた国家としての宿命を持ってます。
欧米の学術の背景にある思想を深く掘り下げることなしに表面的な学術の導入を進めました。
夏目漱石の有名な分析があります。日本は、内発的に近代化を進めたのではないのです。
上っ面を真似た側面が否定できません。近代化以前のかつての伝統が根強いです。
丸山によれば、日本の政治風土は、「である」論理で「タコツボ」型です。
欧米社会が有する「する」論理や「ササラ」型の定着は難しかったということです。
丸山の分析は今なお有効です。日本の政治風土から目をそらしてはなりません。
「である」論理で「タコツボ」型の政治風土は自ら変革することがことのほか苦手です。
少子高齢化・人口減少という内政の大危機はどんどん深刻化しています。
中国の強大化はアメリカを基軸とする世界秩序を変更を迫り国際情勢は緊迫化しています。
この状況下で新型コロナのパンデミックが発生し収束の見通しが立っていません。
日本は、これまでの在り方を根底から見直し脱皮が迫られていることは自明です。
しかし政治風土が邪魔します。「である」論理に寄り掛かり実践がおろそかになってます。
「タコツボ」型の発想から抜け出ることが出来ずに内輪の論理を超えられません。
お先真っ暗です。政治風土の刷新を目指し行動を起こす時が来たと思います。
「である」論理で「タコツボ」型の発想の真逆は、「する」論理で「ササラ」型です。
「する」論理で「ササラ」型は、わかり易く言い換えれば実践重視で対話型ということです。
こうした行動は高齢世代には無理があります。若い世代に期待するしかありません。
しかし20代は期待薄です。この世代は経済の停滞があまりに長い中で育ち挑戦に臆病です。
私は30代、40代、50代、特に40歳前後の世代に期待してます。明確な理由があります。
バブル経済が崩壊した後の就職氷河期の困難を経験しているたくましい世代だからです。
男性にしても女性にしてもこの世代が核となって日本の政治風土の刷新を目指して欲しいです。
ブログでしばしば紹介している湯河原町議の土屋由希子さんはこの世代の真っただ中にいます。
地域密着で立ち上がっていくのが望ましいです。出過ぎた杭となれば絡めとられません。
そのためには外部に目を向けて幅広い支援の輪を構築することがいちばんです。
「である」論理で「タコツボ」型にの面々は外圧に弱いという弱点を持ってます。
立場にしがみついた井の中の蛙と言って良い状況ですので外からの一石にあたふたします。
孤立状態に抗し頑として筋を曲げなければ自ずと出過ぎた杭となります。
杭も出過ぎれば、権威を帯びます。「である」論理で「タコツボ」型の政治風土に負けません。