新型コロナウィルス対応の政治学71~謝罪の後~
クリスマスの日の25日、安倍前総理と菅総理が相次いで謝罪しました。
安倍前総理は、桜を見る会前日の後援会のパーティーに対する損失補てんについてです。
超一流ホテルで開催されたパーティーの会費が5千円で一切賄われていると強弁し続けました。
常識的にあり得ない価格設定でしたが安倍前総理は啖呵を切るかのような口調で否定してました。
東京地検特捜部の捜査で補てんの事実が明らかになると説明は一転しました。
秘書から事実を知らされてなかったと言い訳です。見苦しいと暗たんたる気持ちになりました。
立民党の辻元議員から民間企業の感覚では通用しないと責め立てられていました。
最後まで自らの責任を痛感しているという言葉以上に身を処す考えは示されませんでした。
憲政史上最長の在任期間を誇る総理だった政治家が大ウソをつき続けていたのです。
けじめとして相応しいのは、潔く国会議員を辞し政界の第一線から退くべきです。
そうした対応をすれば日本人の国民性からして評価が反転する可能性もあります。
国会で明々白々のウソをついたら国会議員を辞めるという大原則を立てることにつながります。
安倍前総理が辞めても政治家貴族のファミリーですからどなたか継ぐ方が出て来るでしょう。
ゴッドファーザーとして政治家の余生を送ったほうが活動の場が広がると思います。
しかし一向にけじめをつける気配はありません。瀕死の獅子のままでは迷惑をかけるだけです。
午後6時からは菅総理が記者会見しました。誠に情けない事案で陳謝をせざるを得ませんでした。
大人数での会食を控えるよう国民に要請した舌の根が乾かないうちに自ら会食してました。
会食相手は自民党の二階幹事長らのグループだということで国民から批判が集中しました。
インターネット番組で自らを「ガースーです」と自己紹介した話題も火に油を注ぎました。
マスコミ各社の内閣支持率は急降下です。30パーセント前半にまで落ち込むと存続に黄色信号です。
20パーセント台にまでなれば赤信号です。9月の任期まで持つのかという話しになります。
反転攻勢は可能かどうかを考える指標として総理自らの発信力がカギとなると思います。
本来ならば25日の記者会見は一世一代の反転攻勢の場であったはずです。
誤りを率直に自らの言葉で語り誠心誠意国民に詫びる気持ちが伝わらなければ話になりません。
菅総理の誠実さは感じ取れませんでした。見られた多くの方は同様な感慨を持ったと思います。
ご自身の進退にも直結しかねない一世一代の大勝負なのに紙を読んでました。
新型コロナ対策に質問が飛ぶと同席した政府の分科会の尾身会長にフォローしてもらってました。
どちらが総理大臣なのかという雰囲気さえ感じました。反転攻勢どころの話ではありません。
デジタル庁、携帯料金、不妊治療などの目玉政策以前にコロナで吹き飛びます。
菅政権に取って年末年始は自身の政権存続できるかどうかの勝負の3週間となります。